いつもきれいに使って頂きありがとうございます。
一度は見たことがあるトイレの貼り紙。
私はこの貼り紙を見るたびに思うのです。
一度も使ったことがないんだけどな…
けっこうこの貼り紙に疑問を抱く人が多いみたいです。
それなのにいたるところでこの文言が採用されるのはなぜなのでしょうか。
今回はそんなお話です。3分で読めますのでぜひ最後までお付き合いください。
✔本記事のテーマ
【ピグマリオン効果?】トイレをいつもきれいに使って頂きありがとうございます。の心理学7選
✔本記事でわかること
【トイレの貼り紙の心理学】ピグマリオン効果/ラベリング効果/エンハンシング効果/返報性の原理/一貫性の原理/同調圧力/ナッジ
「いつもきれいに使って頂きありがとうございます。」に隠された心理学
1.ピグマリオン効果
ピグマリオン効果とは、相手に期待をかけることで相手の成果があがるという心理現象です。
トイレをいつもきれいに使って頂きありがとうございます。見方によっては挑戦的ですね。
キレイに使うよな、お前、キレイに使うよな?
この期待によって「キレイに使わなければ!」となるわけです。
2.ラベリング効果
ラべリング効果とは、相手にレッテルを貼ることで様々な影響が生じることです。
「あなたはトイレをきれいに使う人」とレッテルを貼られているわけです。
3.エンハンシング効果
エンハンシング効果とは、相手を賞賛することで相手のやる気が上がるという心理現象です。
「トイレをきれいに使う(すばらしい)あなた!」とおだてられているのです。
4.返報性の原理
返報性の原理とは、他人の好意に対してお返しをしなくては考える心理現象です。
「ありがとう」と言われたからにはお返しをするしかありません。
できることは、トイレをきれいに使うことだけです。
5.一貫性の原理
一貫性の原理とは、人が自分の行動や態度を一貫させようとする心理傾向のことです。
「トイレをきれいに使う」と認定されたため、トイレをきれいに使わなければ一貫性が失われてしまいます。
6.同調圧力
同調圧力とは、多数派の意見に合わせようとする心理的な圧力のことです。
「トイレをいつもきれいに…」と言われても、そのトイレをいつも使っているわけではありません。
とすると、貼り紙は私以外の誰かに向けたものと考えることもできます。
その誰かがきれいに使っているわけだから、自分もきれいに使わなければと考えてしまうのです。
7.ナッジ
ナッジは行動経済学などで使われる言葉で、相手の望ましい行動を後押しするアプローチのことです。
要は「トイレをきれいに使えよ!」ということです。
今回はここまでです。
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