【ソーンダイクの猫の問題箱実験】試行錯誤学習とオペラント条件付けとは?【面白い心理学】

心理学の応用
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知りたガリお
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ソーンダイクの猫の問題箱実験とは?
試行錯誤学習って何?
オペラント条件付けと古典的条件付けの違いは?

✔本記事のテーマ

【ソーンダイクの猫の問題箱実験】試行錯誤学習とオペラント条件付けとは?【面白い心理学】

✔本記事でわかること
  • ソーンダイクの猫の問題箱実験と試行錯誤学習
    【ソーンダイクの紹介/試行錯誤学習と洞察学習/オペラント条件付けと古典的条件付け】

ソーンダイクの猫の問題箱実験と試行錯誤学習

①ソーンダイクとは?

エドワード・ソーンダイクはアメリカの心理学者であり、1874年に生まれました。彼は動物の行動と知能に関心を持ち、試行錯誤学習という学習理論を提唱しました。彼の研究は、後の行動主義心理学者であるB.F.スキナーにも大きな影響を与えました。

②試行錯誤学習とは?

試行錯誤学習とは、反復的な試行と誤りから学ぶことを特徴とする学習方法です。

試行錯誤学習と対比される学習方法に、洞察学習というものがあります。洞察学習はひらめきが伴う学習です。洞察学習については以下の記事で詳しく解説しています。

③猫の問題箱実験とは?

ソーンダイクの試行錯誤学習による研究では、彼は猫を対象にした問題箱実験を行いました。

この実験では、猫を箱の中に入れ、餌を外側に置きます。箱の中には扉を開けるための仕掛け(紐)があり、猫は試行錯誤を通じて餌を手に入れる方法を学習しようとします。

この実験は、猫が最初は無駄な行動を示しますが、時間とともに効果的な行動を獲得し、餌を手に入れるまでの時間が短くなることを観察するというものでした。

例えば、最初は猫が無駄な動作を試みたり、箱を噛んだり引っ掻いたりしますが、徐々に紐を引く行動をするようになります。

このように、猫は試行錯誤を通じて問題を解決し、目的を達成するための効果的な行動を学習することが示されました。

ソーンダイクの実験結果は、試行錯誤学習の理論を裏付けるものであり、動物の学習と行動の形成に関する理解に大きな貢献をしました。

彼の研究はスキナーが体系化したオペラント条件付けの理論にも影響を与え、後の行動主義心理学の基礎となりました。

猫の問題箱実験の再現映像

④オペラント条件付けとは?

オペラント条件付けについて、古典的条件付けとの違いなどを簡単に説明します。

オペラント条件付けと古典的条件付けの詳しい内容は以下の記事をご覧ください。有名実験とともに考察しています。

1.オペラント条件付けとは?

オペラント条件付けは、動物が報酬や罰に適応し、自発的に行動をするように学習することです。

有名な実験として、スキナー箱というものがあります。ネズミをスキナー箱という実験装置の中にいれ、ブザーが鳴ったときレバーを押すとエサがもらえるようにしておきます。すると、ネズミはブザーの音に反応してレバーを押すようになり、レバーを押す頻度も増えていくというものです。

2.古典的条件付けとの違い

古典的条件付けとオペラント条件付けの違いは、学習の対象が異なることです。

古典的条件付けは、刺激と反応の結びつきを調査するのに対し、オペラント条件付けは自発的な行動の学習を重視しています。

また、古典的条件付けでは事前の結びつきが重要ですが、オペラント条件付けでは行動とその結果との関連性が中心となります。

古典的条件付けの有名な実験として、パブロフの犬というものがあります。鈴を鳴らしながらエサを与えると、やがて鈴の音を聞くだけで犬の唾液量が増加するというものです。

⑤まとめと日常への応用

ソーンダイクの猫の問題箱実験とスキナーのオペラント条件付けは、学習と行動形成の理解において重要な役割を果たします。

猫の問題箱実験では、試行錯誤を通じて効果的な行動を学習することが示されました。

スキナーのオペラント条件付け理論では、動物が行動とその結果の関連性を学びながら自発的な行動を獲得することが重要視されました。

試行錯誤学習とオペラント条件付けは私たちの生活に深く関わっています。これらの学習理論は、新しいスキルや知識を獲得し問題を解決する方法に影響を与えます。

試行錯誤学習の考え方は、成功や失敗を通じて学ぶことの重要性を示しています。私たちは新しい課題や状況に直面した際に、さまざまなアプローチや手法を試し、効果的な方法を見つけ出すために試行錯誤を行います。失敗を経験することで学び、次に向けて改善を重ねることができるのです。

一方、オペラント条件付けの理論は、報酬や罰に基づいて自発的な行動を学習することに焦点を当てています。私たちは自身の行動が結果につながることを認識し、良い結果を得るために積極的な行動を取るようになります。報酬や認知的な強化を経験することで、行動パターンを形成し、望ましい結果を実現することができるのです。

試行錯誤学習とオペラント条件付けの理論は、私たちが効果的に学習し、成果を上げるための道具となります。これらの学習理論を活かすことで、私たちは自己成長や問題解決能力の向上につながるでしょう。

今回は以上です。

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