
ピグマリオン効果とは?
仕事で使える心理学のテクニックはない?
今回はそんな方のためにピグマリオン効果について解説します。
部下を持つビジネスマンは確実に理解しておきたい心理学用語です。
正しく理解して応用することで、チームの生産性を大きく上げることができるでしょう。
今回のお話は、例えば子供を持つ親、学校や塾の先生にも応用できると思います。
3分あれば終わりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
✔本記事のテーマ
【ピグマリオン効果とは?】仕事の生産性を上げる心理学の応用例を紹介
✔本記事でわかること
1.ピグマリオン効果とは?反対語は?
2.ピグマリオン効果の由来
3.ピグマリオン効果のビジネスでの応用例
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ピグマリオン効果とは?反対語は?

ピグマリオン効果とは、他者の高い期待によって、自己評価や自己効力感が高まり、その期待に応えるように自己実現する心理現象です。
※自己効力感:自分のポジティブな可能性を認知していること。
周囲の期待に応えようとする行動によって周囲の反応が好転し、それによって自己実現が促進されるということです。
ちなみに、ピグマリオン効果の反対語をゴーレム効果といいます。ある人に対して周囲が低い期待を持つと、その人は周囲の低い期待通り低いパフォーマンスを発揮してしまうという心理現象です。
ピグマリオン効果の由来

ピグマリオンはギリシャ神話に登場するキプロス島の王の名前です。ピグマリオンの伝説を簡単にまとめるとこんな感じ。
ピグマリオン:現実の女性なんか好きになられへんわ。よっしゃ、自分で彫刻したるわ~。この娘はガラテアちゃんや~。
ピグマリオン:あかん、ガラテアちゃんに恋してもうた。食事もこんなに用意してるやん、ガラテアちゃん、人間になってくれや~。
神:ピグマリオン、めっちゃ衰弱してるやん。よっしゃ、彫像に生命与えたるわ。
ピグマリオン:やった~、さっそく結婚や!
この伝説から、アメリカの心理学者ロバート・ローゼンタールは、自分自身や他人に対する期待や信念がその人の行動や結果に影響を与えることを示す研究を行いました。
・1964年、とある小学校で知能テストを実施。
・担任に対し、ランダムで選んだ複数の生徒が、今後成績が伸びる生徒であると伝達。
・担任のこれらの生徒に対する接し方が変わり、生徒の成績が向上。
この研究で、ローゼンタールは、教師の高い期待が生徒たちに良い影響を与えたと結論付け、この現象をピグマリオン効果と名付けました。その後、さまざまな分野で研究され、応用されるようになりました。
※この実験の再現性を否定する意見は現在でも多数ある。詳細はこちら
ピグマリオン効果のビジネスでの応用例

ビジネスの現場においてピグマリオン効果を応用することで、従業員のモチベーションや能力を向上させることができます。
ここでは、上司と部下の間における具体的な応用方法をいくつか紹介します。
1.部下に高い期待を持って指導する
上司が部下に対して高い期待を持ち、それを伝えることで、部下が自己評価を高め、仕事に対するモチベーションを向上させることができます。「君は〇〇〇ができる!」といった具体的な期待を伝えると良いでしょう。
2.成功体験を積ませる
成功体験を積ませることで、部下の自己評価を高めることができます。部下に適切なタスクを与え、達成可能な目標を設定してあげると良いでしょう。
3.フィードバックを行う
的確なフィードバックを行うことで、部下が自己評価を正確に把握し、自己実現を促進します。部下に改善点を指摘した上で前向きに声がけをし、成長できることを確信させることが大切です。
4.チームメンバー同士で期待を共有する
チームメンバー同士がお互いに高い期待を持ち、それを共有することで、お互いが助け合い、自己実現を促進させることができます。上司と部下の間だけでなく、部下と部下の間でもピグマリオン効果が発揮できるように、お互いを高められるチームを構築していきましょう。
このように、ピグマリオン効果をビジネスの現場に応用することで、部下の能力やモチベーションを向上させ、組織の成果につなげることができます。
ただし、過剰な期待や偏った評価を行うことは、逆にストレスを与えることになるため、適切な期待や評価を行うことが大切です。
今回は以上です!
以下は、ピグマリオン効果とセットで知っておきたいビジネスマン向けの記事です。
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