【同調圧力・集団浅慮とは?】沈黙の螺旋・サイバーカスケードなど心理学用語20語解説

心理学の応用
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知りたガリお
知りたガリお

同調圧力、集団浅慮について詳しく知りたい。
心理学の用語を一気に知りたい。

そんなあなたに向けた記事です。

過去記事において、同調圧力の恐ろしさをアッシュの同調実験とともに解説しました。

また、同調圧力の極端な例として斉一性の原理自薦の用心棒の存在の他、関連ワードとして外せない、集団浅慮(グループシンク)についても解説しました。

今回は更に掘り下げるために、社会比較説、沈黙の螺旋、集団極化としてのサイバーカスケードなどなど…関連用語を一気に解説していきます。

本記事でできるだけ多くの用語を確認できるように詰め込めるだけ詰め込みました。できるだけ簡潔に、例なども交えながら解説しますので、最後までお付き合いください。

この記事を読むことで一気に知識が増えます!

✔本記事のテーマ

【同調圧力・集団浅慮とは?】沈黙の螺旋・サイバーカスケードなど心理学用語20語解説

✔本記事でわかること
  1. 同調圧力
    【アッシュの同調実験、斉一性の原理、自薦の用心棒】
  2. 集団浅慮(グループシンク)
    【集団極化、サイバーカスケード、リスキーシフト、コーシャスシフト、エコーチェンバー現象】
  3. 社会比較説、沈黙の螺旋
    【バンドワゴン効果、アンダードッグ効果】
  4. 集団心理への対抗策
    【悪魔の代弁者(悪魔の擁護者)、少数者影響過程、ブルーグリーン・パラダイム実験】


1.同調圧力

①同調圧力

同調圧力とは、社会的な状況において、他人の意見や行動に合わせようとする心理的な圧力のことを指す社会心理学の用語です。

②アッシュの同調実験

アッシュの同調実験は、1956年にソロモン・アッシュによって行われた社会心理学の有名な実験です。

人が周囲の意見に同調しやすいかどうかを調べるために行われた実験で、サクラの意見に流される被験者の様子がありありと示されています。

関連するミルグラム実験やスタンフォード監獄実験とともに、とても有名な実験です。

③斉一性の原理

斉一性(せいいつせい)の原理とは、ある集団における意思決定の場面において、異論・反論の余地が無いままに特定の方向性に議論が進んでしまうことを指す社会心理学の用語です。

陪審員制度においてなど、全員一致の意見が必要な場面で起きることがある心理現象です。

④自薦の用心棒

自薦の用心棒は、斉一性の原理が働く場面で必ず存在すると言われています。

自薦の用心棒とは、特定の意見を擁護するために、異論・反論に対しネガティブ・キャンペーンなどの水を差す行為を行う者のことです。

2.集団浅慮(グループシンク)

①集団浅慮

集団浅慮とは、集団で合意を行った結果、合理性に欠く意思決定がなされることです。

「三人寄れば文殊の知恵」と逆のイメージです。

ここまでが過去記事で詳しく掘り下げた内容です。

②集団極化(集団極性化)と、リスキーシフト、

集団極化とは、集団で意思決定をする際に、極端な決定をしてしまう心理現象です。

リスキーな集団においてはリスキーな選択肢を選びやすくなります(リスキーシフト)。

安全志向な集団においては安定的な選択肢を選びやすくなります(コーシャスシフト)。

③サイバーカスケード

集団極化の一種で、インターネットの空間で起きる社会現象です。

特定のウェブサイト内という閉鎖的な空間で偏った議論がなされた結果、極端な世論が形成されてしまうことです。

アメリカの憲法学者によって考えられた言葉で、インターネット上の誹謗中傷や炎上と関連が深い用語です。

④エコーチェンバー現象

エコーチェンバー現象とは、閉鎖的な電子掲示板やSNSなどにおいて自分の意見が肯定されることで、それが正解であると勘違いする現象です。

エコーチェンバーとは、閉鎖空間で音が反響する物理現象になぞらえた言葉で、自分と似た意見が増幅される様子を表現しています。

集団浅慮や集団極化の例と明確に規定されているわけではありませんが、似たような意味を持つ用語であるため、ここで紹介しました。

サイバーカスケード同様、心理学の用語ではありません。

3.社会比較説、沈黙の螺旋

①社会比較説

社会心理学の用語で、他者の意見のうちの多くが自分と同意見であるとき、自分の意見に自信を持ち、その考えを強化するというものです。

例えばある自分の意見に対して賛成多数の場合、「賛成が多いから自分の意見は正しい!」と考えるということです。

②沈黙の螺旋

沈黙の螺旋とは、同調圧力によって少数派が沈黙に陥る過程を示した政治学の仮説です。

例えば2つの政党(AとBとする)が争っていたときに、A党がB党より世論調査で優勢だったとします。

すると、少数派のB党支持者は、B党支持の表明がはばかられ、沈黙しがちになります。

すると、多数派への同調もあいまって、ますますA党支持者が増えていくというような過程です。

沈黙の螺旋への対策としては、後述する悪魔の代弁者(悪魔の擁護者)が効果的であるとされています。

③バンドワゴン効果とアンダードッグ効果

沈黙の螺旋と似たような意味を持つ言葉に、バンドワゴン効果というものがあります。

バンドワゴン効果とは、多数が選択する現象や行動に、ますます人々が加わる傾向がある心理現象のことです。

日本語だと、「勝ち馬に乗る」という意味合いに近いです。

バンドワゴン効果の反対語とされるのが、アンダードッグ効果です。負け犬効果ということもあります。

アンダードッグ効果とは、弱い立場や不利な状況にあるチームや人に対して同情の心を抱き、つい応援してしまう心理現象のことです。

どちらの用語も心理学においては重要なキーワードであるため、あまりよく知らないという場合は参考記事を読んでみてください。

4.集団心理への対抗策

①悪魔の代弁者(悪魔の擁護者)

悪魔の代弁者とは、議論をするときに意図的に反対意見を述べる役割を持つ人のことです。

特定の意見に偏ってしまわないように、異なる意見、少数派の意見に耳を傾けることが大切です。

しかし、同調圧力が働く場面では、往々にして反対意見や少数派の意見が言いづらい雰囲気になってしまいます。

このため、意図的に反対意見を述べる悪魔の代弁者の存在が重要になってきます。

②少数者影響過程とブルーグリーン・パラダイム実験

少数者影響過程とは、少数派の意見が多数派に影響を与えるという仮説です。

この仮説に関するブルーグリーン・パラダイム実験というものがあります。

実験は、6名に36枚の青いカードを見せ、色を答えさせます。この実験を複数グループで行います。

6名のうち2名はサクラで、そのサクラが36枚のすべてを「緑」と回答した場合、残りの4名の約32%が少なくとも1回は「緑」と答えてしまいました。

しかし、サクラが36枚中24枚だけ「緑」と回答した場合は、残りの4名は誰一人として「緑」と答えませんでした。

このことから、一貫した少数派の意見は、多数派に影響を与えることが示されました。

さて、今回は集団心理に関係する心理学用語を中心に、約20語紹介していきました。

以下に過去記事をまとめましたので、よかったらそちらも読んでみてください!

✔過去関連記事まとめ

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