ダブルバインドをする上司に苦しんでいる。
対処法を知りたい。
そんなあなたに向けた、「ダブルバインド」と「上司」の関連に特化した記事です。
ダブルバインドとは矛盾した2つのメッセージを受け取ることで、強いストレスが引き起こされる状態を示す言葉です。
「相談しろ!」と言われたから相談したのに「自分で考えろ!」と言われた場合、「相談して欲しい」というメッセージと「自分で考えて欲しい」というメタメッセージの両方を受け取ることになります。
このような状態が続くと、どのように応答した方がよいか困ります。いっそ、何も考えないほうが良いんじゃないかとさえ思えてきます。
最悪な場合、精神疾患につながりかねません。
ダブルバインドをする上司はパワハラ人間です。幼稚で一貫性がない間抜けです。そんな人間に精神を潰されてはいけません。
本記事はダブルバインドをする上司の例や特徴を述べたあと、その対策を講じていきます。
なお、ダブルバインドを意図的に使って相手を支配しようとするサイコパスのような人間がいます。
自分の上司はサイコパスでは?と感じた場合は、まずはこちらの記事を読んでもらった方がよいです。サイコパスの場合、対応策が異なってくるからです。
それでは始めます。
✔本記事のテーマ
【ダブルバインドをする上司】精神疾患になる前に対策を講じましょう!
✔本記事でわかること
【ダブルバインドをする上司】ダブルバインド上司の例/上司の見え方/部下が被る被害/パワハラへの対策/本当に上司だけが悪いのか…など
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ダブルバインドをする上司:精神疾患になるその前に
1.ダブルバインドをする上司の例
①「いつでも相談しなさい」
いざ質問すると、「いちいち聞いてくるな」「ちょっとは自分で考えなさい」と怒ってきます。
情緒不安定にしか思えません。一貫性がなく誰からも信頼を得られないタイプの上司です。
この場合、意外に多いのが「本人が覚えていない」というものです。
「相談しろ」と言ったことを覚えていないということです。ポンコツです。
ダブルバインドをしていることに無自覚なタイプです。
また、その上司は「良いかっこをしたい」だけの可能性があります。
相談に乗る寛容な自分をアピールしたい。しかし、言動と行動が一致しない。本当に困ったものです。
②「まずは自分でやってみなさい」
いざ自分で行動すると、「勝手に行動するな」「相談しろ」と切れてきます。
一番困るタイプです。なぜなら、自分が行動し終わった後に誤りだったことを伝えられるからです。多くの時間が無駄になります。
ちゃぶ台返しタイプの上司は時間を奪う迷惑過ぎる人間です。そのくせ、自主性を重んじる空気感だけ出してきます。
③「自由に発言しなさい」
いざ発言すると、「雰囲気を崩すな」「もっと考えて発言しろ」などと言ってきます。
中には礼儀やマナーなど社会人としての振る舞いについて、クドクドと講釈をたれてくる場合もあります。
古いタイプの人間です。あるいは、自分で場をコントロールしたいけどその能力が著しく低いタイプです。
④「理由を説明しろ」
説明すると、「言い訳するな」と返ってきます。
どうしたら良いか困ります。ただただ謝るしかすることがなくなってきます。
「言い訳するな」で済ませる上司は、基本、ボキャブラリーの少ない無能です。原因を分析する能力も皆無です。
相手の反応が自分の望むものでなかった場合、「自分の問いかけが悪かった」と考えられない人間です。
⑤「始末書を出せ」
始末書を出さなくても何も訴求をしてこないケースがあります。
言うだけ言って、その後の責任を持たないタイプの上司です。
こういう上司は舐められます。一見、楽そうで良いのですが、職場の雰囲気が弛緩し、現場のコントール不足が原因で無駄な仕事が増える場合があります。
⑥「お客様第一!」
でも実際は、利益優先。
このように、本音と建て前を使い分ける上司もいます。当然、現場は何を理念として良いかわからず困り果てます。
本音と建て前を使い分ける上司は、さらに上の立場の人間に媚びるのが大好きです。
利己的で自分優先の迷惑過ぎる存在です。こういう人間ほど見せかけのやる気だけはいっちょ前です。
2.ダブルバインドをする上司はどのように思われているのか?
ダブルバインドの内容によりますが、だいたい以下のいずれかです。
- パワハラ人間
- 一貫性がない
- 理念がない
- 何も考えていない
- 無能
- 幼稚
- 感情的
- 攻撃的
- 優越感に浸りたいだけ
- ちゃぶ台返し人間
- 上司に媚びる人間
- 本音と建て前を使い分ける
- 利己的
- 良い顔だけはしたい
- サイコパス
その他、ダブルバインドをする人の特徴は以下の記事をお読みください。
3.ダブルバインドを受けるとどうなってしまうのか?
以下に一例を示します。
- 混乱、萎縮する
- 発言を控えるようになる
- 行動が消極的になる
- 自信がなくなる
- パフォーマンスが低下する
- やっても無駄だと思うようになる
- 過剰に空気を読むようになる
- 疑心暗鬼
- ビクビクする
- 自己肯定感が低下する
- 精神疾患になる
4.ダブルバインド上司の対策
以下の例で解説します。
上司:「まずは自分で考えてやってみなさい」
上司:「何で相談しないんだ」
①復唱する
「自分で考えなさい」と言われた後に、「わかりました、自分で考えてやってみますね」と復唱します。
上司が何となく「自分で考えろ」と言っている場合、復唱をすることで「途中、相談するんだぞ」と真意を引き出せることがあります。
②行動前に確認する
実際に行動に移す前に、「本当に自分で考えてやってよいか」と聞いてみるとよいでしょう。
もしかするとその段階で、行動計画のチェックが入るかもしれません。双方の無駄がなくなるので事前確認はしたほうが良いでしょう。
③途中経過の報告
途中経過を報告することで、双方の考え違いを防ぐことができます。
一貫性のない上司の言葉を真に受けず、報告連絡相談しましょう。
④真意をくみ取る
相手の発言に真意がすべて入っていると思わないことです。
日本人は行間や空気を読ませるのが大好きです。省略表現も多いです。
なので、言っていることの意味を確認するようにしましょう。
「この人はどういう気持ちでこの発言をしているのだろう」と考えるのも大切です。
大切ですが、やり過ぎはよくありません。頭の中で考えていても正解かどうかわからないので、多少考えたのち、本人に直接確認するようにしましょう。
⑤徹底的にやり合う
「自分でやってよいと言ったのはあなただ」と徹底的に反論する方法も考えられます。
その際、①の復唱や②の行動前確認が大切な証拠となります。
理不尽過ぎる上司には、指示をした責任を取らせるようにしましょう。
ただし、気が弱い人は避けた方がよい方法です。
⑥聞き流す
「あ~、ハイハイ」と言った具合に適当に受け流します。ダブルバインドをする人間は取るに足らない人間であると思うようにしましょう。
ただし、相手の発言を聞き流す心のゆとりがなければ避けた方がよいです。
「おかしいと思う自分」と「無理矢理なかったことにしようとする自分」の両方が混在し、自分を苦しめることになります。
自分に対してさらなるダブルバインドをかけないようにしましょう。
⑦話し合う
最もおすすめの方法です。
ダブルバインドに苦しみ、どう応対したらよいか困っていることを本人に相談するようにします。
よほどのろくでなしでない限り、話し合いで解決します。
上司がろくでなしの場合、残す手段は限られています。
⑧第三者に相談
まずは同僚に相談します。同僚が思わぬ対処法を教えてくれるかもしれません。
ダブルバインド上司の部下で、ダブルバインド上司と仲が良いわけではなく、それでいて仕事に苦しんでいる様子を見せない同僚が理想です。
ダブルバインド上司と仲が良い同僚に相談するのだけは絶対に避けましょう。
次に考えられるのは、上司の上司です。
間抜け上司への指導によって改善が期待できます。
それでも無理ならば、内部通報機関に連絡しましょう。
⑨転職
ここまでやっても改善しない場合は、転職しましょう。
悔しいですが、自分がつぶれるよりはよっぽどましです。
ダブルバインドをする上司に自分の人生を支配されてはいけません。
世の中には話してもわからない残念な人がいます。
残念な人と共有する時間は、人生の浪費以外の何物でもありません。
距離を取るということも戦略の一つとして持つようにしましょう。
5.実は自分が悪い可能性も…
ダブルバインドは一方的に上司が悪い場合も多いのですが、そうでない場合もあるので解説します。
①意思の疎通ができていないだけ
メールやチャットで指示出しがなされた場合、文章だけだとすべてを伝えることは難しいというのがあります。
言葉で伝えられた場合は声のトーンなどから感情を読み取ることができますが、文章だとそれができない場合があります。
文面だけのやり取りは、相手との齟齬が生まれやすいものであると考えるようにしてください。
上司はあなたより仕事量が多いです。なので、指示を簡略化するためにメール等で一斉送信をするのは普通のことです。
その指示に書かれていることがすべてと捉えた自分が悪いです。
メールを受け取ったときに疑問点があるのに解決せずに業務を進めた場合、あなたにも非があります。
②上司の指示をちゃんと聞いていない
上司の命令をちゃんと聞いたのにダブルバインドをされた…
そう思っているのはあなただけで、実は上司の命令をきちんと聞いていないのかもしれません。
私の経験上、以下のタイプの人に多い印象です。
- メールをきちんと確認しない
- メールの本文をちゃんと読まない
- 集中力が低く会議をちゃんと聞いていない
- 記憶力がない癖にメモを取らない
- スケジュール管理が苦手
ダブルバインドを決めつける前に、思い当たる節がないか振り返ってみましょう。
③本当に言い訳をしている
説明を求められたから説明をしたのに、言い訳をしたと決めつけられた…
こういうことを言う人間を何人も見てきましたが、話を聞いてみると本当に言い訳をしている場合が思いの他、多いです。
そもそも相手の質問に答えない人に多い印象です。
上司が状況報告を求めているのに、背景の説明をグダグダしている…
本人は一生懸命説明しているのでしょうが、はたから見ると責任回避や言い訳をしているようにしか思えない。
質問に答えない人間は相手の時間を奪っているという自覚を持つようにしましょう。
④リテラシーが低すぎる
上司が指示を簡略化しているケースで、受け取り手のリテラシーが低すぎてダブルバインドが起きるケースがあります。
上司の考えていることと、部下の考えていることが一致していないということです。
これは、部下の特性を理解していない上司にも問題がありますが、仕事に対する理解度が低すぎるという部下側にも問題があります。
ダブルバインドが頻繁に起きる場合、自分の仕事の理解度に問題が無いか振り返ってみましょう。
特にあなたが新人では無い場合、手取り足取り何でもかんでも教えてもらえるという甘えは捨てましょう。
上司もそれほど暇では無いのです。
⑤報告連絡相談をしていない
いわゆる報連相を大切にしている職場の場合、報告連絡相談をするのが当たり前であると考え、敢えて言及しない場合があります。
「自分で考えて行動」というのは、あくまでも起案部分に対しての場合が多く、実際の細かい部分は報連相を元に慎重に進めたいと考えている場合が多いです。
上司のダブルバインドに苦しんでいる場合は、上記①~⑤に該当しないかチェックしてみましょう。
ダブルバインド被害を訴えた場合、①~⑤は上司の言い分にもなります。つまり、あなたが悪いと断定される場合もあり得るのです。
なので、①~⑤に当てはまる部分は可能な限りゼロにしておいた方が、自分の言い分が通りやすくなるでしょう。
①~⑤に一つも当てはまらないのにダブルバインドをされた場合は、上司がパワハラ野郎ということです。
4章「ダブルバインド上司の対策」を参考に、転職をふくめて検討することをおすすめします。
今回はここまでです。
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