風恐怖症とは?
風の何が怖いの?
風恐怖症の原因は?
そんな疑問にお答えします。
本記事では風恐怖症の解説、恐怖の対象となる物やシチュエーション、恐怖の原因や関連する恐怖症や心理現象について網羅的に解説します。
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【風恐怖症・強風恐怖症】強風が怖い・突風が怖い人の心理と風が怖い意外な原因とは?
✓本記事でわかること
風恐怖症とは/症状リスト/恐怖の対象/恐怖の原因/高所恐怖症・台風恐怖症・海洋恐怖症・換気扇恐怖症・音嫌悪症との関連
風恐怖症と症状や原因、関連する恐怖症など
1.風恐怖症とは?
風恐怖症(anemophobia)とは、風に対して異常な恐怖や不安を示す症状です。強風恐怖症ということもあります。
恐怖の対象は風が吹くことにとどまらず、風の音、風による圧力の変化にまで及びます。
風恐怖症は、雷恐怖症、雲恐怖症、雨恐怖症、雪恐怖症、台風恐怖症などと同じく、自然環境型の恐怖症です。
そのため、風恐怖症は生活密着度が高く、日常生活において制約を引き起こすことがあるため、専門家による支援が必要な場合があります。
症状としては心拍数の上昇、発汗など様々な身体的変化が生じますが、中でも過呼吸の症状を訴える人が多いようです。
2.風恐怖症の症状
風恐怖症の症状は個人によって異なりますが、一般的な症状には以下のものが含まれることがあります。
- 風が吹いているときに強い不安や恐怖感を抱く。
- 風の音に対して恐れや不快感を抱く。
- 風が強く吹く日に外出を避ける。
- 風が吹いているときに体の症状(心拍数の上昇、ふるえ、呼吸の速化など)が現れる。
- 風にさらされることを避けるために日常生活に制約を設ける。
- 風によって屋根や窓など家屋に損壊が生じないか不安になる。
- 風が吹いていると寝られない。
- ニュースで風速情報を過剰にチェックしてしまう。
このように、風恐怖症の人は風および風に伴う現象に恐怖します。
また、ニュースやSNSの気象情報を過剰にチェックしてしまうのは、自然環境型の恐怖症に共通する症状です。
この症状は、特に雷恐怖症と雲恐怖症で顕著に現れるとされています。
3.風恐怖症の人は何が怖いのか?
風恐怖症の人が怖がるものを以下にあげていきます。
- 扇風機、エアコン、換気扇
- ドライヤー
- 通風孔
- 風鈴、風船
- 風車、風力発電
- 熱気球
- エアロゾルスプレー
- 風洗浄装置
- ヘリコプター
このような、風が伴うもの、風の音や力を感じさせるものが恐怖の対象になります。
また、以下のような場面で突風が発生することがあります。
- 窓やドアをあけた瞬間
- 台風、竜巻による突風
- 山岳地帯・海辺での突風
- トンネル内を車で走行しているとき
- 建物の通風、特に高層階
- エスカレーター
風は高気圧から低気圧に向かって吹くので、気圧が生じやすい空間では突風が吹きやすく、忌避の要因となります。
4.風恐怖症の原因
風恐怖症の原因の多くは、過去のトラウマが影響しています。
①恐怖体験
風に吹き飛ばされそうになった、自然災害に巻き込まれたなどです。
恐怖症ではしばしば、過去の恐怖体験がトリガーとなり過度の恐怖が呼び起こされます。
②羞恥体験
風によってスカートがまくれあがって恥ずかしい思いをした、風に驚いて転倒して周囲に大笑いされたなどです。
③メディアの影響
メディアによる連続的なニュース、過激な映像などが原因で風恐怖症が発症することがあります。
自然環境型の恐怖症は、メディアの影響が大きいとされています。
④予期不安
実際に起こらなそうなことを予測して不安になるということです。
例えば風が少し吹いただけで、窓ガラスが割れて大怪我をしてしまうのではないかと不安になってしまうなどです。
恐怖症では非常に多い心理状態です。
例えば暗所恐怖症の人は暗闇で、何か出てくるのではないか、転倒して大怪我をしてしまうのではないかなどの不安を覚えることがあります。
5.関連する恐怖症
風恐怖症の原因が他の恐怖症にある場合があります。
①高所恐怖症
高所は気圧の変化が大きいため、突風や強風が吹きやすくなります。
高所恐怖症の人の中には、高所で風によって飛ばされて転落してしまうのではないかと考える人がいます。
②台風恐怖症
風恐怖症の人は、ほとんどの確率で台風恐怖症です。
風恐怖症・強風恐怖症と台風恐怖症は同義であるとして論じられることもあります。
③海洋恐怖症
海辺では、昼は海風、夜は陸風が吹くことがあります。
山岳地帯もそうですが、風恐怖症の人は気圧変化が起こりやすく突風が吹きやすい場所を忌避する傾向にあります。
④換気扇恐怖症
プロペラによる風や音が特に苦手な場合、換気扇恐怖症の可能性があります。
非常に珍しい恐怖症で、換気扇に恐怖する原因は風以外に起因することもあります。
詳しくは以下の記事をお読みください。
⑤音嫌悪症
風が吹くと耳をふさぎたくなる、風が吹くと寝られない、風の音が不快でしょうがないという場合は、音嫌悪症の可能性があります。
逆に、風が吹くと落ち着くという人がいます。これは、無音が怖い静寂恐怖症の可能性があります。
その他の恐怖症は、以下の記事をお読みください。
今回はここまでです。
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