アルバニア恐怖症とは?なぜ人はアルバニアという国家に恐怖するのか…

恐怖症
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こまっ太郎
 

アルバニア恐怖症って何ですか?

そんなあなたに向けた「アルバニア恐怖症」という非常に珍しい恐怖症に特化した記事です。

みなさんはアルバニアという国をご存じですか?

恐怖症の中にアルバニアという国を過剰に恐れるアルバニア恐怖症というものがあります。

どんな恐怖症か想像つきますか?

「ノー!」という方は、5分だけお時間をください。

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アルバニア恐怖症とは?なぜ人はアルバニアという国家に恐怖するのか…

✓本記事でわかること

アルバニア恐怖症とは/由来/アルバニアの何が怖いのか

アルバニア恐怖症の由来や恐怖の原因とは?

1.アルバニア恐怖症とは?

アルバニア恐怖症(albaniaphobia)とは、アルバニアという国家や国民性に恐怖する症状です。

アルバニアは下図の緑で示された、バルカン半島の南西部に位置する国です。

wikipedeaより

モンテネグロ、コソボ、北マケドニア、ギリシャに隣接していて、国民の大半がムスリム(イスラム教信者)であるヨーロッパの最貧国の1つです。

アルバニア恐怖症の原因の一つには移民問題があります。

アルバニア人移民の中には麻薬犯罪に関わる者がおり、移民先のイタリアやギリシャで社会問題になっています。

その他に様々な原因が考えられますが、一部のアルバニアへのイメージがアルバニア国家全体への恐怖症・嫌悪症につながっていると考えられます。

特にアルバニア恐怖症はギリシャ人に多く、ギリシャ国内におけるアルバニアへのヘイトスピーチが社会問題になったことも何度かあります。

2.アルバニア恐怖症の由来

アルバニア恐怖症という言葉は、2002年の論文『Racism and Cultural Diversity in the Mass Media(マスメディアにおける人種差別と文化の多様性)』で初めて登場したとされています。

実際は「xenophobia(外国人排斥)」や「Islamophobia(イスラム恐怖症)」という言葉を用いてアルバニアの諸問題に言及しています。

3.アルバニアの何に恐怖するのか

ここではアルバニア恐怖症の原因と考えられるものをいくつか解説していきます。

①アルバニアン・マフィアの存在

アルバニア人による移民問題への悪いイメージの多くはアルバニアン・マフィアが原因です。

アルバニアン・マフィアとはアルバニア人による複数の犯罪集団の総称で、主な収入源は武器と麻薬の密売、一部、人身売買です。

国際的にはイタリア、イギリス、ベルギー、アメリカなどで犯罪に関与しているとされています。

アルバニアン・マフィアは高い攻撃例を示し、残虐な報復行為をすることで恐れられています。

アルバニアには「ジャクマリャ(血の報復)」という掟が慣習的に認められています。この掟は殺人などに対して報復することを肯定的に認めているものです。

アルバニア国内でもこの掟に恐怖して姿を隠しながらの生活を余儀なくされている人々が多数いるのだとか。

ただし、アルバニア人による犯罪の多くは科学的な真実性が低く、信用性に欠けるとの意見も多数あがっています。

国際連合によると、「バルカンは西ヨーロッパよりも安全」、「犯罪の発生率は他のヨーロッパの地域よりも少ない」とのことです。

②ムスリムへの嫌悪感

アルバニアは国民の6割程度がムスリムで、ヨーロッパで唯一のイスラム協力機構正規加盟国です。

恐怖症の中には、イギリス恐怖症やドイツ恐怖症のような特定の国家に対する恐怖症の他、イスラム恐怖症のような特定の宗教に対する恐怖症があります。

アルバニア恐怖症の一部は、イスラム恐怖症の延長であると考えられます。

実際、アルバニア恐怖症の中心となるギリシャにおける反イスラム主義は根強く、クレタ島におけるモスク爆破事件は記憶に新しいところです。

なお、アルバニアは1967年に「無神国家」を宣言しています。独裁者のエンヴェル・ホッジャによって極端な無神論が強制され、国内の宗教活動はすべて禁止されたという背景があります。

なので、必ずしもアルバニアはイスラム色が極端に強い国家ではありません。ムスリムは実際は4割程度しかおらず、その他はキリスト教信者および無神論者であるという調査もあるほどです。

③鎖国的な過去とネズミ講詐欺の蔓延

1944年から1954年までアルバニア人民共和国首相を務めたエンヴェル・ホッジャによって、独裁的な国家が形成されました。

ホッジャはスターリン主義に固執し、アルバニアを鎖国状態にしたことで知られています。

1989年ごろから政府への反発が強まり、1991年にはアルバニア共和国が樹立しました。

新たなスタートを切ったアルバニアでしたが、1990年代に国家全体でネズミ講詐欺が蔓延しました。

ネズミ講詐欺の収益に依存した国民も多く、1997年にネズミ講が破綻した際には国民の3分の1が財産のすべてを失ったのだとか。

アルバニアに対して、いまだにこれらのマイナスイメージを引きずる人は多いようです。

また、一部の犯罪集団に対するマイナスイメージなどがアルバニア恐怖症を形成したと考えられます。

今回はここまでです。

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