寄生虫恐怖症とは?
寄生虫妄想とは?
ミミズが怖い人の心理とは?
そんなあなたの疑問にお答えします。
寄生虫恐怖症を理解する上では、寄生虫妄想という精神障害と、ミミズなどのクネクネする生物に対する恐怖の構造を理解する必要があります。
そこで本記事では、寄生虫恐怖症と寄生虫妄想との関連の他、人が寄生虫に恐怖する心理を探求していきます。
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✓本記事のテーマ
【寄生虫恐怖症】寄生虫妄想とミミズが怖い人の心理とは?
✓本記事でわかること
寄生虫恐怖症とは/寄生虫妄想とは/集合体恐怖症・毒物恐怖症・不潔恐怖症・細菌恐怖症との関連
1.寄生虫恐怖症とは?
寄生虫恐怖症とは寄生虫に恐怖する症状で、英語で「Vermiphobia」と書きます。
「Vermi」は「worm(ワーム)」のことで、ワームとはミミズやゴカイのように、体をくねらせて動く小動物全般を指します。
寄生虫恐怖症には様々なタイプがあります。
1つは寄生されることに対する恐怖で、「寄生虫妄想」という精神障害が関係しています。
その他、集合体恐怖症、毒物恐怖症、不潔恐怖症、細菌恐怖症などが関係しています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
2.寄生虫妄想
寄生虫妄想は、精神障害の診断と統計マニュアル第5版(DSM-5)において妄想性障害に分類されている精神障害の一種です。
寄生虫妄想の患者は、寄生虫が皮膚の上を這う、あるいは皮膚の下に潜り込むと感じることがあります。
妄想の結果現実にこの感覚が生じることもあり、この身体的感覚を「蟻走感」といいます。
蟻走感が生じると、全身をかきむしったりナイフなどで体を切り刻んで寄生虫を取り出そうとしたりするような行動を取る場合があります。
また、失神や腫れ、ただれなどの皮膚疾患が生じると、その下に寄生虫が潜んでいると妄想してしまう場合もあります。
寄生虫妄想は重度な薬物中毒者などにも見られる精神障害で、幻覚や幻聴などを伴うことがあります。
3.集合体恐怖症
集合体恐怖症とは、ツブツブやブツブツ、小さな穴の集合体に恐怖する症状ですが、小さなシマシマやウネウネしたものの集合体に恐怖する場合もあります。
ビニル袋の中に大量のミミズが入っている光景を想像してみてください。
このとき強い不快感が生じた場合、集合体恐怖症が原因で寄生虫恐怖症になっている可能性があります。
4.毒物恐怖症
寄生虫に限らず、虫全般の恐怖症の原因になることがある恐怖症です。
毒物恐怖症は毒物に対して極度に恐怖する症状ですが、身近な食品や洗剤、植物や動物に対して毒物が入っていると妄想して恐怖する場合があります。
ミミズなどの小動物に触れると手がかぶれてしまうのではないか、毒が移ってしまうのではないかと過剰に心配する場合は、毒物恐怖症が原因で寄生虫恐怖症になっている可能性があります。
かくいう私も、ミミズに対して軽度の毒物恐怖症を持っています。私の場合、ミミズやカエルなどやわらかい体表を持つ生物を見ると、中から毒々しい体液が飛び出てくる光景を想像してしまいます。
5.不潔恐怖症・細菌恐怖症
不潔恐怖症は汚染と細菌に対して病的な恐怖を抱く症状です。細菌恐怖症は文字通り、細菌に恐怖する症状です。
厳密には異なる症状ですが、ここでは似たようなものであると考えてください。実際、類似点だらけです。
寄生虫恐怖症の人は、寄生虫に限らずウイルスや細菌などが体内に侵入することを過剰に恐れることがあります。
そのため、他人との接触を極端に嫌うことがあります。これには、自分の体内の寄生虫やウイルス、細菌を他人に移してしまうことに恐怖するケースもふくまれます。
このように、不潔恐怖症や細菌恐怖症には寄生虫妄想の側面があり、寄生虫恐怖症と非常に関連が深い恐怖症であるといえます。
さて、今回は寄生虫恐怖症についてでした。
一般的な恐怖症の治療法についてはこちらをご確認ください。
その他の恐怖症は以下の記事からご確認ください。
今回はここまでです。
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