集合体恐怖症(トライポフォビア)とは?
なぜ人はブツブツやツブツブを嫌悪するの?
そんなあなたに向けた、「集合体恐怖症」の「原因・理由」に特化した記事です。
まず最初に、本記事では気持ち悪い画像は出てきませんので安心してください。
※一枚だけボタンの画像が出てきます。
集合体恐怖症(トライポフォビア)とは、小さな穴や斑点、粒の集合体に対する恐怖症のことです。
例えば蜂の巣の断面、蓮の実、皮膚の湿疹、カエルの卵などブツブツとしたものに恐怖を感じます。
私も軽度の集合体恐怖症で、ブツブツしたものを見ると体が痒くなってしまいます。
ちなみに執筆している現在も、背中が痒いです。想像するだけでも辛いです。
イチゴのツブツブ、コーヒーの泡、ボタンの穴など日常レベルでもブツブツは存在します。
知人の中には米や小豆が怖くて見られないというケースもありました。
今回は集合体恐怖症について、嫌悪する原因や理由を考察していきます。
✓恐怖症一覧
✓本記事のテーマ
【集合体恐怖症とは?】なぜ人はぶつぶつを嫌悪するのか。原因・理由を考察
✓本記事でわかること
【集合体恐怖症の原因・理由】皮膚の湿疹/寄生・虫が湧く/毒物などのイメージ
集合体恐怖症とは?ブツブツを嫌悪する原因・理由
結論、集合体恐怖症のメカニズムは解明されていません。
以下に現在考えられている説や個人的な意見を記していきます。
ぶつぶつ恐怖症の人はかなり多いので、周囲の人間数名にも嫌いな理由をインタビューしています。
1.皮膚の湿疹を連想する
これは私がブツブツに恐怖する理由です。
ブツブツを見ると体への発疹を想像し、実際に体中が痒くなってきます。
2.寄生されたイメージや虫が湧いた様子を連想する
いわゆる「蓮コラ」は人の皮膚に蓮の実を重ねたものが多いです。
蓮コラが苦手な人はブツブツが体に寄生するイメージや、ウジなどの虫が体から湧いてくる様子を想像してしまいます。
小さいころ、鼻から芋虫が出てくる症状に悩むお坊さんを描いた漫画を読んだことがあります。
そのときの様子はホラーそのもので、その漫画を読んでから私の集合体恐怖症が始まりました。
何かが寄生し、湧いてくるイメージが集合体恐怖症の理由であるという意見はけっこうありました。
なお、生物に寄生されることに恐怖する精神障害に、寄生虫妄想というものがあります。詳しくは以下の記事をお読みください。
3.毒物のイメージ
毒キノコの斑点、テントウムシの模様。
黒と赤、黒と黄色のように、はっきりとしたコントラストを持つ配色に生物は本能的に恐怖します。
斑点に限らず、このような対比された配色の集合体は、タコやカエル、クモやヘビなどの毒を持つ生物に多く見られます。
したがって人間は、本能的にブツブツや斑点、小さな穴の集まりに恐怖するのだと考えられます。
4.結局、何らかのイメージと結びつき恐怖が増幅された説
毒を持つ生物には斑点模様があることが多いです。
発疹はブツブツです。巣から大量に出てくる蜂を想像すると、恐怖しかありません。
元々人間は、本能的に集合体に恐怖すると考えられます。
その度合いが強まってしまったのが集合体恐怖症ではないでしょうか。
例えば水玉模様が怖いという人がいます。この場合、水玉から何らかのブツブツ(例えばカエルの卵)をイメージしている場合が多いです。
もともと平気だった物が、何らかの恐怖を連想する物と結びついてしまった。
これは恐怖症が発症する理由としてよくあるものです。
例えば先端恐怖症の人は、「ナイフ」などの危険物を連想してしまう場合があるし、「目に刺さる」などの悪い結果を連想してしまう場合があります。
5.集合体恐怖症の克服方法
集合体恐怖症の克服方法には、一般的に二つあるとされています。
まず前提として、見ないように強く意識するのはやめた方が良いです。
忘れようとに意識すればするほど、対象物を強く意識してしまいます。これをシロクマ効果といいます。
それでは対処方法を説明します。
①暴露療法
要は慣れるということです。敢えて集合体を見ることで耐性をつけるということです。
私はカエルを見ると吐き気をもよおすほど苦手だったのですが、仕事柄カエルを扱わないといけないことがありました。
今では見るぐらいはできるようになりました。
ハリウッド俳優のジョニー・デップはピエロ恐怖症で有名です。見ると失神してしまうことがあるぐらいなので、重度です。
彼はピエロ恐怖症克服のためにあえてピエロを部屋に置いているそうです。
このように、暴露療法はいくつかの恐怖症に有効とされています。
ただし、自己判断で暴露療法を取り入れることは避けてください。
本来、暴露療法は見て慣れるというような単純なものではありません。
必ず専門家に相談の上、取り入れるようにしてください。
②認知行動療法
水玉を見てもほとんどの人は何とも思いません。
しかし、水玉から何らかの毒物を連想した場合、ただの斑点に恐怖を感じてしまいます。
本来的には水玉と毒物には関連がありません。
関連がないものを結び付けているということは、認知の歪みが生じています。
したがって、このようなケースでは認知行動療法が有効です。
こちらも、専門家に相談の上、取り入れるようにしてください。
以下、認知バイアスに関連する心理現象です。相当数ありますので、気になるものがあれば読んでみて下さい。
・認知バイアスに関連する全記事はこちら
今回はここまでです。
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