毒物恐怖症とは?
毒が怖いって当たり前の事じゃないの?
そんなあなたの疑問にお答えします。
毒物に対する過度な恐怖を示す毒物恐怖症は、非常に珍しい恐怖症です。
多くの恐怖症の原因となることもあるので、毒物恐怖症について正しく理解しておくようにしましょう。
さっそく始めます。
✓恐怖症一覧
✓本記事のテーマ
毒物恐怖症(Toxiphobia)とは?毒が怖い人の心理や症状とは?
✓本記事でわかること
毒物恐怖症とは/毒物恐怖症の症状
1.毒物恐怖症とは?
毒物恐怖症(Toxiphobia)とは、毒物に対して過剰な恐怖を示す症状です。
実際に毒物が目の前にある場合、ほとんどの人は恐怖します。しかし、毒物恐怖症の人は毒物があるという確かな証拠がない場合でも恐怖してしまいます。
例えば、この食事には毒が入っているのではないか、この虫は強い毒を持っているのではないか、この部屋は毒素で充満しているのではないかなど、妄想を膨らませて異常な恐怖を示すことがあります。
このように、実際の毒物に対して異常なまでの拒否反応を示すだけでなく、毒があるかどうかわからない物に対しても不安をいただいてしまうのが、毒物恐怖症の人の特徴です。
毒物恐怖症は、心理的な問題や過去のトラウマに関連していることがあります。例えば、食中毒の体験や、毒物に関連する恐怖を持つ他の人からの影響が原因であることがあります。
この恐怖をうまくコントロールできない場合、特定の物や行動を避けるなど、日常生活に支障をきたすことがあります。心理療法やカウンセリングなどの専門的な治療を受けることで、毒物恐怖症を克服するのに役立つことがあります。
2.毒物恐怖症の症状
①食物に対する恐怖
毒物恐怖症の人にとって足かせとなるのは毎日の食事です。特定の食品や飲み物に毒物が含まれていないか、異常なまでに不安を感じてしまうのです。
成分一覧に少しでも添加物の類が表示されていると、人体に影響のない微量であったとしても過剰な拒否反応を示します。
その他、購入した食材を徹底的に検査し、安全性をしつこく確認しようとします。パッケージの説明や食材の新鮮さに対して異常なほどの注意を払うこともがあります。
毒物の恐怖から、生食を避け、十分すぎるほど加熱調理をする傾向があり、野菜や米なども徹底的に洗浄する習慣を持ちます。
また、食物に対する恐怖から社交的な制約が生じる場合があります。他人が作った料理に毒が含まれていると感じてしまうことがあるからです。
外食や他人の家での食事に不安を感じ、社交的な場面で食事を避けるか、自分で用意した食事を持参することがあります。
②昆虫や動物に対する恐怖
ヘビやハチなど、特定の動物は毒を持っています。このことを知っている場合、これらの生物に対する恐怖が毒物恐怖症につながることがあり、例えば毒蛇や毒虫に噛まれることを強く恐れることがあります。
特定の昆虫や動物に対する恐怖症においても毒物恐怖症が原因となる場合も多いのですが、誤解のケースもあります。
例えばクモ恐怖症の人の一部は、クモに毒があると考えてクモ全般に恐怖しますが、毒を持っているクモはクモ全種の1%も存在しません。それにも関わらず、クモ全般に恐怖してしまうのです。
③化学薬品に対する恐怖
家庭で使用する洗剤、家具の塗装剤の成分などにも異常な反応を示すことがあります。
それらの物を排除したり、過剰はまでに手を洗ったり換気をしたりするなどです。
④毒物中毒に対する過度な懸念
毒物恐怖症の人は、病気や中毒の兆候を過度に心配し、体調の変化に対して敏感に反応することがあります。
一般的な症状も毒物中毒の兆候と誤解することがあります。
少し腹痛がしただけで食中毒を疑ったり、少し肌に痒みが生じただけで化学薬品によるかぶれを疑ったりするなどです。
さて、今回は毒物恐怖症についてでした。
毒物恐怖症は特定の食品や動物に対する恐怖症の他、色恐怖症や自然環境型の恐怖症など、様々な恐怖症の原因となることがあります。
その他の恐怖症は以下の記事よりご確認ください。
今回はここまでです。
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