なぜ日本人は自己肯定感が低いの?
日本人の自己肯定感を調査したデータはない?
そんなあなたに向けた記事です。
日本人の自己肯定感は世界的に見て低いと言われています。
今回は日本人の自己肯定感について考えていきます。
平成30年に内閣府は、『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』を行っています。
対象は日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの満13歳から29歳までの若者に対して行われました。
ここでは、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」を「イエス」、「そう思わない」「どちらかといえばそう思わない」を「ノー」と表しています。「イエス」と「ノー」の合計が100%になっていない場合は、「わからない」「どちらとも言えない」などがあると思ってください。
また、日本の状況をわかりやすくするため、「日本」と「諸外国平均」を比較しています。
詳しい各国ごとのデータを知りたい場合は、こちらをご確認ください。
✔本記事のテーマ
【データ比較】日本人の自己肯定感はなぜ低いのか?【原因・理由となる相関データは?】
✔本記事でわかること
- 自己肯定感に関する諸外国比較
- 原因・理由となるデータはあるか?
- まとめ
- 自己肯定感に関するオススメ記事
1.自己肯定感に関する諸外国比較
①自分自身に満足しているか?
- 自分自身への満足度は、日本が最下位で、韓国よりわずかに低い結果となった。
イエス | ノー | |
日本 | 45.1 | 54.9 |
諸外国平均 | 80.3 | 19.7 |
②自分には長所があるか?
- 日本が最下位であった。韓国やスウェーデンよりやや低かった。
- 平成25年の前回調査より日本のポイントは6.6%も低下した。
イエス | ノー | |
日本 | 62.2 | 37.8 |
諸外国平均 | 84.7 | 15.3 |
③自分は役に立たないと感じるか?
- イギリス、アメリカに次いで低く、韓国よりやや低い結果となった。
イエス | ノー | |
日本 | 51.7 | 48.3 |
諸外国平均 | 45.1 | 54.9 |
④相関
- 日本では「自分は役に立たない」と感じると「自分に満足しているか」の問いに「ノー」と答える割当が増えるいう相関関係が見られた。
2.原因・理由となるデータはあるか?
①政策決定に対して子供の意見を聞くべきか?
- 諸外国では大きな差異はなかったが、日本のみ低かった。2番目に低いフランスより4.1%も低かった。
イエス | ノー | |
日本 | 69.5 | 17.5 |
諸外国平均 | 77.3 | 11.0 |
②社会問題の解決に関与したいか?
- 日本のみ極端に低かった。2番目に低いフランスとスウェーデンと比べても14.6%も低かった。
イエス | ノー | |
日本 | 42.3 | 33.2 |
諸外国平均 | 65.7 | 15.6 |
③ボランティア活動に興味あるか?
- 日本のみ極端に低かった。2番目に低いスウェーデンと比べても12.5%も低かった。
- 「ない」と比べた日本人は平成25年の前回調査より6.2%も増えた。
イエス | ノー | |
日本 | 33.3 | 48.1 |
諸外国平均 | 53.0 | 28.8 |
④異文化への対応力・理解力はあるか?
- 日本と韓国が極端に低いが、日本は韓国よりさらに16%も低かった。
イエス | ノー | |
日本 | 29.4 | 55.3 |
諸外国平均 | 60.9 | 26.2 |
⑤外国留学をしたいか?
- 日本のみ突出して低かった。アメリカや韓国が高かった。韓国とは30%以上の開きがあった。
イエス | ノー | |
日本 | 32.3 | 53.2 |
諸外国平均 | 57.9 | 29.6 |
⑥将来外国に住みたいか?
- 日本が突出して低かった。自国にずっと住みたいという点ではドイツも高かった。
イエス | ノー | |
日本 | 34.3 | 42.7 |
諸外国平均 | 57.5 | 26.0 |
⑦相関
- ボランティア経験者ほど、「社会問題の解決に関与したいか?」という問いに「イエス」と答える日本人が多かった。ちなみに、課外活動参加者ほど自己肯定感が高い傾向にあることが知られている。
- 日本人は諸外国と比べ、留学や海外居住を希望する者の割合が低く、国際社会に関与するための素養を身に付けていると考えている者の割合も低かった。
- 留学を希望する者ほど、総じて「自分自身に満足しているか?」の問いに「イエス」と答える日本人が多かった。
3.まとめ(日本人の傾向)
- 日本人は諸外国と比べ、自分自身に満足していたり自分に長所があると思っていたりする割合が低く、自己肯定感が低い傾向にあると考えられる。
- 自分が役に立つという自己有用感の低さが、自己肯定感の低さに結びついていたのは日本人に見られる独自の傾向であった。
- ボランティア経験者は留学や社会に貢献したいという希望を持つ者が多い。
- ボランティア経験者、留学希望者、自分へ満足している者には相関が見られた。
今回は以上です!
コメント