音楽恐怖症とは?
音恐怖症やミソフォニアとの違いは?
音楽が怖い原因は?
そんなあなたの疑問にお答えします。
音楽恐怖症は非常に珍しい恐怖症であるため、恐怖症としてのはっきりとした研究が見つかりませんでした。
そこで、音楽に強い嫌悪を抱く人の心理を記した海外レポートや、音恐怖症と思われる症状のある人物が登場する小説の内容などを参考に、人が音に恐怖を抱く心理を解説していきます。
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【音楽恐怖症】音楽が怖い原因5選・音恐怖症やミソフォニアとの違いは?
✓本記事でわかること
音楽恐怖症とは/音楽恐怖症の原因5選
1.音楽恐怖症とは?
音楽恐怖症(Musicophobia)とは、特定の音楽に強い不快感や恐怖を覚える症状です。
大きな音や特定の波長の音に恐怖する音恐怖症・音響恐怖症(Phonophobia)や、爆発音や破裂音などに恐怖する爆音恐怖症(Explosivephobia)とは明確に区分され、旋律の伴った音に対して恐怖します。
どちらかというと、特定の音を嫌う音嫌悪症・ミソフォニア(Misophonia)の一種であると考えられます。音に対する恐怖症は、ミソフォニアの極端な例であると考えられることがあるからです。
音楽恐怖症の人は音楽全般に対して恐怖するのですが、中には特定のメロディにだけ恐怖する場合もあります。この場合、特定音楽恐怖症と分けて考えることもあるようです。
2.音楽恐怖症の原因5選
音楽恐怖症の原因は、音楽に関連付けられたトラウマ、不安などの心理的な要因に起因することがほとんどのようです。
例1
音楽の授業でうまく歌を歌うことができずに恥をかいた。以降、音楽を聴くだけでその体験が呼び起こされるようになってしまった。そのため、音楽を聴くこと自体、恐怖の対象となってしまった。
例2
悲惨な家庭環境で育った。家族がいつも爆音を響かせながら昼夜問わず音楽を聴いており、耳をふさぎながら生活をしてきた。そのため、音楽自体が嫌悪の対象となってしまった。
例3
音楽業界に携わっていたが、様々な苦労をした。人間関係の嫌な側面もたくさん見てきた。そのため、音楽を聴くことでそのときの苦労が呼び起こされ、音楽が恐怖の対象となってしまった。
例4
音楽のメロディーが頭の中で常に聞こえてくる。同じ旋律が何度も何度も繰り返され、不快感が尋常ではない。静かなところでも頭の中で音楽が繰り返し再生され、生活に支障が出ている。
これは、村上龍著『missing』の主人公が音楽恐怖症になった原因に加筆したものです。
例5
小さい頃、ピアノが大きな獣に見えた。あるとき、ピアノを見たときにびっくりして転倒してしまい、大きな怪我をしてしまった。以降、音楽がこの恐怖体験を呼び起こすきっかけとなってしまった。
これは、アガサ・クリスティー著『愛の旋律』の主人公が音楽恐怖症になった原因に加筆したものです。
音楽恐怖症の原因は個人によって大きく異なり、恐怖の対象となる音楽や音楽の要素も異なります。一部の人は特定の楽器の音に対して恐怖を感じ、また別の一部の人は特定の曲や音楽ジャンルに対して不安を抱くことがあります。恐怖の程度も異なり、軽度から重度までさまざまです。
音楽恐怖症は、心理療法やカウンセリングを受けることで治療することができる場合があります。治療のアプローチは、個人の症状や原因に合わせてカスタマイズされます。また、薬物療法も症状の軽減に役立つことがあります。
音楽恐怖症は比較的珍しい症状であり、一般的な音楽愛好者には影響を与えないことが多いですが、症状が生活や日常活動に大きな影響を与える場合は、専門家の助けを受けることが重要です。
今回はここまでです。
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