機械恐怖症とは?
科学技術恐怖症との違いは?
そんなあなたのための記事です。
機械恐怖症で検索すると、科学技術恐怖症のページがヒットした方もいると思いますが、二つは異なる恐怖症です。
科学技術恐怖症との違いがまさに機械恐怖症の特性を示しているといえるので、本記事では科学技術恐怖症との違いとともに解説していきます。
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【機械恐怖症】機械が怖い理由は?科学技術恐怖症との違いは?
✓本記事でわかること
機械恐怖症とは/科学技術恐怖症との違い
1.機械恐怖症とは?
機械恐怖症(Mechanophobia)とは、機械装置に対する異常な恐怖や不安を指す心理的な状態です。
この恐怖は、自動車、エンジン、工場の設備、ロボット、重機、電子機器など、機械や機械類に関連するさまざまなものに対して現れることがあります。
機械恐怖症は医学や心理学における公式の診断名ではありません。国際疾病分類(ICD)やアメリカ精神医学会の精神障害診断および統計マニュアル(DSM)などの主要な診断体系で、「Mechanophobia」に言及しているものはありません。
したがって、機械恐怖症は非公式な用語であり、個人や一部の非専門家の間で使用されることがあるかもしれませんが、医学や心理学の専門家によって公式に使用されるものではありません。
どちらかというと機械恐怖症という言葉は、文化的な言葉であるといえます。
「Mechanophobia」という言葉はアメリカの工業デザイナーであるジョン・ヴァッソスの著作「恐怖症」において、1930年頃に登場しました。
本作では大衆文化と商業社会の制度が批判されており、機械恐怖症は、機械を権力や達成の象徴と見なす人が社会的に価値が低い場合、自身を性的無能で経済的不適合であると考える苦痛であると言及されています。
また、機械に対する恐怖症は産業革命に対する反応として18世紀以降に登場したと考えられています。
次節で科学技術恐怖症との違いを解説しますが、機械恐怖症は比較的古く、科学技術恐怖症は比較的新しい恐怖症であるといえます。
2.科学技術恐怖症との違い
科学技術恐怖症は「Technophobia」といいます。以下に科学技術恐怖症との違いを記します。なお、科学技術恐怖症も「ICD」や「DSM」で定義された言葉ではありません。
①科学技術恐怖症
科学技術恐怖症とは、技術やテクノロジーに関連する広範な不安や恐怖を指します。これは、コンピュータ、インターネット、スマートフォン、デジタルデバイス、ソフトウェア、または新しいテクノロジー全般に対する恐怖を含むことがあります。科学技術恐怖症は、新しいテクノロジーが急速に進化し、変化し続ける現代社会において、新しいテクノロジーに適応することへの不安や抵抗と関連しています。
②機械恐怖症
機械恐怖症は、機械装置に対する不安や恐怖を指します。これは、エンジン、自動車、工場の機器、ロボット、重機などの物理的な機械に焦点を当てています。機械恐怖症は、具体的な機械に対する恐怖に焦点を当てており、テクノロジー全般に対する恐怖ではないことが一般的です。
要するに、科学技術恐怖症は幅広いテクノロジーに関連する恐怖を表し、機械恐怖症は具体的な機械に焦点を当てた恐怖を示します。
さて、今回は機械恐怖症に関してでした。
機械恐怖症は文化的なものであると筆者は考えていますが、一方、事故などに巻き込まれたトラウマによって発症することも十分に考えられます。
また、巨大建造物恐怖症や水中人工物恐怖症のように、機械を無機質で不気味なものであると考えて恐怖する可能性も考えられます。
この場合は、一般的な恐怖症の治療が適用されます。
一般的な恐怖症の治療法についてはこちらをご確認ください。
その他の恐怖症は以下の記事からご確認ください。
今回はここまでです。
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