なぜ日本人は香水を嫌うのか?文化的背景と日本人特有の価値観とは?

嫌い・苦手
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知りたガリお

日本人がなぜ香水を嫌うのか、その理由を知りたい!

そんなあなたに向けた、「香水」と「日本人」に特化した記事です。

梅雨時の満員電車で香水をつけている人がいると吐き気をもよおす。

そのような人も多いのではないでしょうか。

日本人は欧米人と比べて圧倒的に香水を嫌う人が多いです。

日本人の香水使用量もめちゃくちゃ少ないです。ちなみに、アラブ諸国では年間数Lの香水を一人で消費することもあるとか。

日本人はせいぜい100mLぐらいでしょうか。香水文化のある国と比べると全然使っていないですね。

今回は文化的背景や日本人の価値観に焦点を当て、「なぜ日本人は香水を嫌うのか」を論じていきます。

それでは始めます。

✓本記事のテーマ

なぜ日本人は香水を嫌うのか?文化的背景と日本人特有の価値観とは?

✓本記事でわかること

【日本人が香水を嫌う理由】日本人の嫌いな香り/香水文化は日本に根付かない理由/日本人特有の価値観など

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なぜ日本人は香水を嫌うのか

1.日本人の嫌いな香りとは?

  • 日本人は香りに敏感だから

日本人が香水を嫌う理由は、欧米人に比べて香りに敏感だからという意見があります。

これは少々、誤っているように思います。

日本人が香水を嫌う理由は、日本人の香りに対する考え方に理由があると考えています。

まずはそのあたりの考察からスタートします。

  • 無味無臭が良いという価値観
  • 体臭の方がまだまし
  • 自然の香りを好む
  • 人工的な香りが嫌い

欧米人が香水をつけるのは、ペストの流行を恐れて風呂を避けた中世の習慣に由来します。

お風呂に入らなければ体臭は強くなるもの。また、死体から漂う腐敗臭を忌み嫌い、香水を多用するようになったとか。

つまり、欧米人は「人が放つ悪臭」に敏感であるといえます。

一方、日本人は欧米人に比べ、体臭や口臭を気にしません

もし電車で隣に座っている人の体臭がひどかったとします。

その人が強い香りのする香水をつけていた場合、どのように感じるでしょうか。

「体臭を気にしてこの人はエチケットに気を遣っているな」と感心しますか?

どちらかというと、「体臭と香水が混ざって余計臭い」「体臭だけのほうがまだまし」などと考えるのではないでしょうか。

日本人は四季の香りを楽しむように、自然な匂いを尊重する文化があります。

そのため、香水は人工的で不自然な香りであると感じ、忌避する人が一定数いると考えられます。

2.香水文化が根付かない理由とは?

  • お風呂に入るから
  • 日本人は体臭が弱い

平安時代、現代のようにお湯のたっぷり入った湯船につかるという文化はありませんでした。

そんな時代もありましたが、現在の日本はお風呂文化です。

お風呂にゆっかり浸かることを美徳とし、シャワーで済ませる人を「汚れを落とさない不潔な人」と考える人さえいます。

また、日本人は比較的体臭が弱いといえます。近年、食生活の変化などが理由で日本人の腋臭率が増えているらしいのですが、それでも腋臭体質であるのは全人口の1割程度

アフリカ系人種はほぼ10割、ヨーロッパ系人種は8割程度が腋臭体質と言われているので、それと比べると格段に少ないですね。

元来、香水は臭いを隠すためのものでした。お風呂に入る頻度が高く、体臭のうすい日本人にとって、臭いを隠すという行為をする必要性が低かったと考えられます。

  • 香をたくという文化

日本に香りを嗜む文化が無いかというと、そんなことはありません。

香道という芸道があるように、日本にも香りを楽しむ文化があります。

香道は基本、お香を焚いて香りを「聞きます」。「かぐ」ではなく、「聞く」と表現するそうです。

香水のように衣服や身体に振りかけた香りと異なり、焚かれた香りは匂いが定着しない一時的なものです。

日本人にはこのように、ほのかで刹那的な香りを好むという文化的背景があります。

「さりげなく香る匂いが好き」と表現する人がいるのもうなずけますね。

3.香水に対する日本人の価値観とは?

  • 香水は臭いものであるという固定観念
  • チャラい人間がするもの
  • 異性受けを狙っている
  • 香水は失礼
  • 香水は贅沢なもの
  • 香水は意味が無い

試しに10人程度に「香水の持つイメージを一言で表して」と聞いてみました。

半数程度の人が「くさい」と言っていましたね。私が同じ質問をされてもそう答えそうです。

日本人には「香水=臭い物」という固定観念を持っている人が多いです。

また、夜の仕事を連想するのか、チャラいものであると考える人もいます。

さらに、香水は失礼なものであると考える人がいます。

サービス業で香水をしようものなら、速攻、客からクレームがきます。

私もサービス業に従事していましたが、香水が強い従業員が二人いました。定期的に苦情がきていましたね。

「香水は必要ない、遊びにきているのか」というクレームをもらっていることもありました。

つまり、「香水は贅沢品で本来はする必要のないものである」と考える人が一定数いるということです。

  • 迷惑をかけたくない
  • 空気を読むべき
  • 人との調和を大切にする
  • 人に口出しをしたい

「香水をすると臭いと思われないかな。」

そう考えながら香水をしている人もいます。そう思うならしなければ良いと思うのですが、日本人に多そうな考えです。

香水文化がある国は、「人が発する香りは個性である」と考える側面が強いです。

仮に臭いと思ったとしても、「まぁ人それぞれだよね、しかたないしかたない」と考えます。

一方、日本は「余計な香りを出さないように気をつけるべきだ」と考える人が多いです。

以前電車の中で、香水をしているであろうOLに対してブチ切れている老害を見たことがあります。

「迷惑だ!」と、非常に迷惑な大声を出していました。

このように、人のすることに口出しをする人が多いのも一部の残念な日本人の特徴です。

さて、今回は香水を嫌う日本人に関してでした。

ところで、免税店に並んでいる香水は、インパクトのある強い香りのものばかりです。

これらのイメージから「香水=臭い」という固定観念を持っている人もいそうです。

香水を嫌う日本人は多いですが、ほのかに香る香水もあります。

そういったものを試してみてから香水に対する判断をしても良いのではないでしょうか。

今回はここまでです。

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