血液恐怖症とは?
血液恐怖症で力が抜けるのはなぜ?
血液恐怖症の人は何が怖い?
血液恐怖症の原因や治療法は?
そんなあなたの疑問にお答えします。
また、関連する「血管迷走神経性失神」や「色恐怖症」「死恐怖症」などにも言及します。
簡単に血液恐怖症を診断できる章もありますので、ぜひ最後までお読みください。
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血液恐怖症とは?なぜ血を見ると力が抜ける?【診断テストあり】
✓本記事でわかること
血液恐怖症とは/力が抜ける理由/血液恐怖症の特徴と診断テスト/原因と対処法など
血液恐怖症と力が抜ける原因・診断テスト・原因と対処法
1.血液恐怖症で「力が抜ける」と言われる理由は?
血液恐怖症(hemophobia)とは、血液や出血を極度に恐れる症状のことです。
恐怖症の中に、ある特定の物に恐怖する単一恐怖症というものがあります。特定の恐怖症、限局性恐怖症、特異的(個別的)恐怖症と表現することもあります。
単一恐怖症の中にはいくつかのパターンがあるのですが、その中に「血液・注射・負傷型」というものがあり、血液恐怖症はこのタイプにあたります。
「血液・注射・負傷型」は、重度の場合、血管迷走神経性失神を引き起こす場合があります。
この血管迷走神経性失神が起きることが、血液恐怖症の人が血を見たときに「力が抜ける」原因です。症状が現れる場合は医療機関を受診してください。
2.血液恐怖症診断
血液恐怖症の人が恐れる物にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、血液恐怖症の人が恐怖するシチュエーションを紹介していきます。当てはまるものはあるでしょうか?
①注射が怖い
血液と言えば注射、注射といえば血液です。注射に伴う出血はさることながら、注射器に入った血を見るのが怖いという人がいます。
中には注射器を見るだけで血液を連想してしまう人もいます。
②出血するシーンが怖い
映画やテレビで出血を伴うシーンに恐怖します。特にホラー映画、戦争映画、グロテスクな映画などを忌避する傾向にあります。
③生理が憂鬱
血液恐怖症の女性にとっては、毎月やってくる生理が恐怖の対象になることがあるようです。
④ハロウィンが怖い
ハロウィンのイベントでは、血液を連想する演出が多数見られます。血液恐怖症の人にはリスクのあるイベントであると言えます。
⑤ピエロが怖い
ピエロ恐怖症という特定の恐怖症があります。ジョニー・デップが罹患していることで有名です。
ピエロに恐怖する心理にはいろいろあるのですが、ピエロの口の部分が血液を連想して苦手だという人がいます。
詳しくは以下の記事をお読みください。
⑥解剖や手術が怖い
医学の道を志す人が血液恐怖症の場合、初期の解剖実験の段階で挫折するケースがあるようです。
私の知人にも血液が怖くて医学の道を早々にあきらめた人がいます。解剖実験をすると失神してしまうことがあったそうです。
⑦魚や肉の切り身が怖い
スーパーなどで並ぶこれらの食品にも恐怖することがあります。血液恐怖症は、血が付いた物、血を連想する物すべてを嫌悪します。
⑧事故を連想する場所に近づけない
例えば車の往来が激しい場所は、事故による負傷を連想して近づくことが怖いことがあります。
同様に、高所や橋の上では、転落による負傷を連想してしまいます。
3.なぜ血液に恐怖するのか?
恐怖症になる理由には様々なものがあります。
①トラウマ
自分の激しい出血、テレビでの出血が伴うショッキングなシーン……
このように、過去のトラウマが原因で血液恐怖症になる場合があります。
②遺伝的・本能的
遺伝的な原因で先天的に血液が怖い場合があります。
また、生物は本能的に赤や黄色といった色に恐怖する場合があります。
赤や黄色などによる派手な配色は警告色といわれ、生物が本能的に忌避します。
詳しくは以下の記事をお読みください。
③死を連想するから
多量の出血は死に直結します。死というものを過度に恐れる場合、血液も怖いという場合があります。
死恐怖症については以下の記事をお読みください。
4.血液恐怖症の対処法
トラウマが原因の場合は、カウンセリングなどを通じてトラウマを解消する必要があります。
そもそも原因がわかっていない場合も多いので、カウンセリングは有効な解決手段の一つです。
また、血液に誤った認識を持っている場合は、認知の歪みをとる行動認知療法などが有効です。
さらに、血液恐怖症は血圧の低下や失神を伴うことがあるので、筋緊張をすることによって血圧を上昇させる方法が有効であるとされています。
ただし、自己判断による恐怖症の治療は逆効果になるケースがありますので、必ず専門家に相談の上、治療を行うようにしましょう。
今回はここまでです。
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