心理学で有名なゴリラのバスケットボールの実験とは?
非注意性盲目と選択的注意の違いが知りたい。
悪用されがちな心理学のテクニックを知って対策をしたい!
そんなあなたに向けた記事です。
面白い映像も視聴できますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
✔本記事のテーマ
【悪用厳禁】ゴリラバスケットのテストに見る非注意性盲目【面白い心理学実験】
✔本記事でわかること
- 非注意性盲目とは?
【ゴリラのバスケット実験/非注意性盲目と選択的注意の違い/悪用への注意喚起】
非注意性盲目とは?
①非注意性盲目と選択的注意
まずは以下の実験映像をご覧ください。白いシャツを着たチームのパスの合計回数を数えてください。
かなり複雑な動きをするので、集中して注意深く回数を数えてください。
いかがだったでしょうか?途中、ゴリラに気づきましたか?私は気づきませんでした(笑)
なんとこの実験では、被験者の40%以上がゴリラに気づかないまま実験を終了したそうです。
ちなみに黒いシャツのチームのパスを数えさせた場合、80%以上の被験者がゴリラに気づいたそうです。
今回は非注意性盲目についてです。
非注意性盲目とは、注意が向けられている対象以外の情報に気づかないことを指します。
ある情報が視界に入っているはずなのに、見逃しているという状況でもあります。
一つのことに集中していたり、特定の物に執着したりするときに、特に非注意性盲目の状態になるとされています。
ある情報に注目すると、人は優先してその情報を処理します。これを、選択的注意といいます。
この選択的注意が起きているとき、非注意性盲目が起こりやすくなります。
人間の認知資源は限られているので、注意を向ける対象に集中することで、他の情報を見落としてしまうのです。
選択的注意については、以下の記事が詳しいです。よろしければご一読ください。
②非注意性盲目の例と悪用への注意喚起
非注意性盲目の例を以下にいくつか記します。
- スマートフォンを操作しながら歩いている際、歩行者や信号などに気づかない。
- 運転中に目の前に集中し過ぎ、突然飛び出してくる人や動物に気づかない。
- テレビに集中し過ぎ、家族など周りの人間のアクションに気づかない。
- 緊急性の高い仕事に忙殺され、重要度の高い他の仕事を忘れてしまう。
- 失くした物が、思わぬ場所で見つかった。灯台下暗しのような状態。
- ネットサーフィン中に思わず飛び込んだ広告や記事タイトルに目を奪われ、目的ではないページ閲覧に夢中になる。
- 画面のある個所に注目させる動画を見た。じっと観ていたらなんとビックリ動画で、心臓が止まりそうなぐらい驚いた。
- コップの中のコインを消失させる手品で、目の前のトランプカットに注視していた結果、コップのすり替えに気づかなかった。
最後の例からわかるように、非注意性盲目はすり替えのテクニックとして、時には悪用されることがあるので注意が必要です。
話のすり替え、マイナス情報の隠匿、契約書の目立たない箇所に重大な情報が隠されているなど、リスクが隠れている可能性に注視しましょう。
特に悪い意味で話がうまい人ほど、意識せず非注意性盲目をテクニックとして取り入れているので油断できません。
このような心理学の悪用に騙されないためには、心理学の応用例を知っておくことが一番です。関連記事で気になるものがあれば読んでみてください。
また、以下に注意喚起をしている記事などを載せておきますので、よろしければこちらもご覧ください。
③非注意性盲目に陥るとこんな危険が!
人に騙されやすくなる以外にもいろいろな危険があります。まとめを兼ねて、最後に非注意性盲目によって陥りがちになる状態を7つ説明します。
1.認知的負荷の増加
重要な情報を見落とすことで、情報処理に必要な認知的負荷が増加し、作業効率や処理能力が低下します。
正しい情報を持たないまま作業をするので、大きな無駄が生じてしまいます。
2.錯誤やミスの発生
周辺情報が見落とされることで思い込みが生じ、誤った判断やミスが生じやすくなります。
誤った結果が起こりますので、無駄が生じるよりさらにたちが悪いですね。
3.安全上の問題
周辺情報が見落とされることで、危険な状況が見逃されることがあります。
運転中や危険な作業を行う場合には、周りの状況を十分に把握する意識を持ち続ける工夫が必要です。
4.コミュニケーションの問題
相手の発言や行動を見落とすことで、相手とのコミュニケーションに支障をきたすことがあります。
話を聞かない、人に興味を示さない、相手を尊敬しないなど、意図しない印象を持たれないように注意しましょう。
5.優先順位の誤り
重要なタスクや問題が見落とされ、優先度の低いタスクに時間や注意が割かれてしまうことがあります。
重要なことが後回しになったり、期限を過ぎてしまったりすることがないよう、優先度と緊急度のバランスを意識しましょう。
6.機会の損失
新しいアイデアやチャンスを見落としてしまうことがあります。
それにより、自己成長やキャリアの発展に制限が生じることがあります。
7.自己評価の偏り
自分自身の行動や状況について十分な注意を払わず、自己評価が偏ってしまいます。
それにより、自分の能力や行動についての適切な評価ができず、自分自身を過大評価または過小評価してしまいます。
6や7の例からわかるように、非注意性盲目による悪影響が自分自身にはね返ってくることがあります。
自己効力感、自己肯定感を下げてしまわないように、自分を客観視するように努めましょう。
今回は以上です。
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