【細菌恐怖症】細菌が怖い人の症状や原因と不潔恐怖症との違いとは?

恐怖症
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知りたガリお

細菌恐怖症とは?
不潔恐怖症との違いは?
細菌恐怖症の症状や原因は?

そんなあなたの疑問にお答えします。

本記事では細菌恐怖症について、特徴をかなり細かく記しています。なので、そのまま細菌恐怖症の診断としても使えることができます。

また、不潔恐怖症との関連や、細菌恐怖症の原因や治療についても言及しています。それでは解説を始めます。

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【細菌恐怖症】細菌が怖い人の症状や原因と不潔恐怖症との違いとは?

✓本記事でわかること

細菌恐怖症とは/不潔恐怖症との違い/細菌恐怖症の症状・原因・治療法

細菌恐怖症の症状や原因と不潔恐怖症との違い

1.細菌恐怖症とは?

細菌恐怖症(Germophobia)とは、細菌に対して異常な恐怖を抱く症状です。

細菌恐怖症は、精神障害の診断および統計マニュアル第5版(DSM-5)の特定の恐怖症のカテゴリーに分類されます。

細菌恐怖症の人は細菌とバクテリアやウイルスとの違いをよくわかっていない場合が多く、微生物全般に対して恐怖しているというケースが多いです。なお、ウイルスは生物であるという見解と非生物であるという見解に分かれることがある他、生物でも非生物でもないという考え方もあります。

2.不潔恐怖症との違い

不潔恐怖症(Mysophobia、ミソフォビア)とは、汚染と細菌に対して病的な恐怖を示す症状です。

細菌恐怖症は恐怖の対象物が細菌に限定されるのに対し、不潔恐怖症は細菌だけでなく汚れ全般が恐怖の対象になります。

不潔恐怖症の人は細菌を恐れて細菌恐怖症を同時に発症している場合もあれば、特に細菌を意識しておらず、汚いものだけに恐怖を抱いているだけの場合もあります。

また、不潔恐怖症は強迫性障害(OCD)であり、強迫観念(Obsessions)とそれを回避するための強迫行動(Compulsions)が伴います。

不潔恐怖症の人は汚れに対する恐れを回避するために、儀式的に手を洗うなどの異常行動を繰り返します。

一方、細菌恐怖症の人は、単純に細菌の除去を目的として手を洗うなどの回避行動を繰り返します。

細菌恐怖症と不潔恐怖症との一番の違いは、細菌恐怖症には強迫性障害(OCD)に見られる典型的な行動がない場合があるということです。

3.細菌恐怖症の症状

細菌恐怖症の症状は、一般的な不安障害の症状に類するものです。

①細菌恐怖症の心理的症状

  • 細菌への異常な恐怖
  • 細菌にさらされることへの不安、心配、または緊張
  • すべての細菌が病気を引き起こすという極端な考え
  • 細菌がある状況から気をそらそうとする
  • 細菌に対する不合理な恐れを制御できない無力感

②細菌恐怖症の行動症状

  • 細菌にさらされる状況を避けて生活する
  • 細菌にさらされる状況を放置する(部屋の片付けができないなど)
  • 細菌を避けたり消毒する作業などに過度の時間と努力を費やす
  • 恐怖を引き起こす状況に対して助けを求める
  • 細菌を恐れて自宅、職場、学校での活動に問題が生じる

③細菌恐怖症の身体的症状

  • 心拍数の増加
  • 発汗または悪寒
  • 息切れや動悸
  • 胸の圧迫感や痛み
  • 目まいや立ちくらみ
  • 震え
  • 体が疼く感覚
  • 筋緊張
  • 吐き気または嘔吐
  • 頭痛
  • 不安心
  • リラックスの困難
  • パニック
  • 失神
  • 怒り

4.細菌恐怖症の原因

多くの恐怖症と同様、細菌恐怖症は幼少期に始まります。考えられる原因には以下のようなものがふくまれます。

①子供の頃の恐怖体験

細菌感染によって病気になった、細菌感染を題材にした映画で恐怖したなど、特定の恐怖体験が原因で細菌恐怖症が発症することがあります。

②家族の影響

親が過剰なまでに細菌を恐れている事が原因で発症するケースです。

気安く物に触れる行為を叱られる、物に触った場合に過剰な手洗いを強要されるなど、親の教育が原因となり細菌への恐れを抱く場合があります。

また、恐怖症は遺伝的な要因も指摘されているため、親の細菌恐怖症としての気質が遺伝している可能性があります。

③トリガーとなる対象物の存在

ここでのトリガーとは、恐怖症の症状を悪化させる物、場所、または状況です。

症状を引き起こす引き金には、次のものがあります。

  • 汗、唾液などの体液
  • 汚れた物体や表面(ドアノブ、パソコンのキーボード、洗っていない衣服など)
  • 飛行機や病院など、細菌が集まることが知られている公共の場所
  • 非衛生的な慣行(祭りなど)や人々

5.細菌恐怖症の治療

心理療法やカウンセリングで使われる療法は、細菌恐怖症に対しての治療としても有効で、恐怖症の一般的な治療法は曝露療法と認知行動療法(CBT)です。

曝露療法においては、細菌恐怖症の引き金となる物や状況に、段階的に自分をさらしていきます。

例えば完全に除菌された物を触ることから、やや不完全に除菌された物を触ることに行動を変化させたり、公共の場所に滞在する時間を少しずつ増やして恐怖の対象物に慣れていきます。

目標は、細菌によって引き起こされる不安や恐怖を軽減することです。時間の経過とともに、細菌についての考えのコントロールを取り戻していきます。

その他の治療法はこちら

その他の恐怖症については以下の記事からご確認ください。

今回はここまでです。

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