【マーケティングの基本】勝ち馬に乗れ!バンドワゴン効果の意味と実例【使える心理学】

心理学の応用
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知りたガリお
知りたガリお

マーケティングで使える心理学のテクニックはないかな?
バンドワゴン効果の意味や由来、実例などをくわしく知りたいな。
アンダードッグ効果やウィンザー効果、スノッブ効果、ヴェブレン効果との関連性は?

そんなあなたに向けた記事です。

✔本記事のテーマ

【マーケティングの基本】勝ち馬に乗れ!バンドワゴン効果の意味と実例【使える心理学】

✔本記事でわかること
  1. バンドワゴン効果とは?
  2. バンドワゴン効果の事例と詐欺への悪用
  3. PRに使えるバンドワゴン効果!
  4. バンドワゴン効果の反対、アンダードッグ効果とは?
  5. バンドワゴン効果とスノッブ効果・ヴェブレン効果の関連性

1.バンドワゴン効果とは?

①バンドワゴン効果の意味

バンドワゴン効果とは、多数が選択する現象や行動に、さらに人々が加わる傾向があることを指します。

人気が人気を呼び、さらに人気になっていく。そんなイメージです。

例えば、ある商品が大ヒットし始めると、多くの人々がその商品を購入し始めます。そして、他の人々もその商品を購入することで、バンドワゴン効果が発生します。

同じように、ある政治家やスポーツチームを多くの人々が応援するようになると、他の人々も同じようにその政治家やスポーツチームを応援するようになることがあります。

厳密には異なりますが、社会的証明や同調圧力と同列に語られることがあります。

また、バンドワゴン効果を「勝ち馬に乗る」と表現することもあります。

②バンドワゴン効果の由来

バンドワゴン効果という言葉の由来は、諸説あるようですが、政治選挙において使用されたキャンペーン用語に由来しているという説が有力です。

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、アメリカ合衆国の政治選挙において、政治家や政党の支持者が大きな馬車(バンドワゴン)に乗って街を練り歩くことが一般的でした。

このバンドワゴンは、多くの人々が集まることでより大きく見え、さらに多くの人々を集めることができるという効果がありました。

そして、政治家や政党の支持者は、このバンドワゴンに乗ることで、自分たちが勝利することになると信じていました。

このような状況から、多くの人々が同じような行動をとることで、その行動に加わることが自然な選択肢となる効果を指す「バンドワゴン効果」という言葉が生まれたとされています。

バンドワゴン効果の裏付けとされる有名な実験についてはこちら↓

参考記事:【意見が言えない?】同調圧力とアッシュの同調実験の考察

③バンドワゴン効果を生む背景

バンドワゴン効果を生む心理傾向をおおざっぱに説明すると、「みんなに人気な」、「みんなが使っている」、「みんながやっている」もの・ことを選択することで、安心したいという欲求です。

さらに小難しく分析したものが以下ですが、読むのがめんどうな方は次の章まで進んでください。

  • 社会的証明の欲求:人は自分が正しいと思いたいという欲求があります。多くの人が同じような行動をとるのだから、その行動は正しいものであると信じる傾向があります。
  • 権威主義的な信念:多数の人が同じような行動をとっている場合、その行動は権威的で正しいものとであると信じる傾向があります。
  • 社会的影響:人は自分が所属する集団に合わせて行動する傾向があります。他の人が同じような行動をとっている場合、自分も同じような行動をとることが自然な選択肢と考えます。
  • 帰属意識の重要性:人は自分が所属する集団に認められたいという欲求があります。多数の人が同じような行動をとっている場合、その行動に従うことで集団の一員であることを確認することができます。

2.バンドワゴン効果の事例と詐欺への悪用

バンドワゴン効果が発生する様々な事例について、いくつかの特徴とともに説明します。

できる限り端的に書きました。いくつかの項目を応用することでマーケティングなど、さまざまなビジネスの場面でバンドワゴン効果を活用することができます。

①選挙活動

  • 投票においてバンドワゴン効果が発生すると、人々は「勝っている側」について行くことが多くなる。
  • メディアが特定の候補者や政党に注目し、大衆の注目を集めるようになると、その候補者や政党に支持が集まりやすくなる。
  • 事前アンケート調査などにおいて、人々は「勝つだろう」と思われる候補者に票を投じる傾向がある。
  • 人々に勝利をイメージさせることで、自分たちが「勝っている」という印象を与えるような戦略をとる。例えば、支持者が多数集まった場所で演説を行い、大きな集会を開催する。

②行列のできる人気店

  • 一度その店に行列ができると、その行列自体が「人気のある店」というイメージを強化し、ますます多くの人々がその店に行きたいと思うようになる。
  • 行列の先にどのような店があるのだろうと、人々の興味関心を引く。人だかりにも同様の効果がある。
  • 行列ができているということは、その店の商品やサービスが優れているということだと認識する。
  • 一部の店舗は意図的に行列を作り出す戦略をとる。例えば、新商品の発売時に、予測来店者数より少ない量を販売するように限定数を設定する。

③SNS・WEBマーケティングなど

  • twitterなどのSNSで、フォロワーが多いアカウントは放置していてもどんどんフォロワー数が増えていく。イイネやリツイートも多くなり、ますます人の目につきシェアされていく。
  • youtubeなどの映像メディアにおいても、視聴回数、登録者数などが同様の効果を発生させる。
  • 多くの人が面白いと思っているのだから面白いに決まっている」と人々は考え、バズりやすくなる。
  • 良い口コミのレビュー数が多いものほど、「みんなが使っている」、「みんなが評価している」と考え、優先的に購入しようと考える。

以下、参考記事の紹介です。よろしければこちらもご覧ください。

口コミに関連する心理学のキーワードとして、ウィンザー効果というものがあります。ビジネスにおいて、バンドワゴン効果との親和性が極めて高い心理現象です。WEBマーケティングをする上での手法などもまとめています。

参考記事:【悪用厳禁】ウィンザー効果の意味とビジネスでの応用例【使える心理学】

バンドワゴン効果は、マーケティング手法として一般的に使用されていますが、詐欺的な手法として悪用されることがあります。例えば、口コミを捏造して、製品やサービスを良く見せたり、偽のレビューを投稿するなどがその例です。また、行列やSNS上のフォロワーがサクラである事例も散見されます。詐欺対策としてご一読ください。

参考記事2:【注意!】ビジネス・詐欺で悪用される心理学テクニック【入門編】

3.PRに使えるバンドワゴン効果!

「顧客満足度1位」、「シェアNo.1」、「全米が泣いた!」、「SNSで話題沸騰」などは、バンドワゴン効果を狙った典型的なキャッチコピーです。

意外にも「限定10個」、「残り10個」などもバンドワゴン効果が働くことがあります。

「限定」という言葉は希少性を表すときなどに用いる表現ですが、見方によっては「みんなが買い過ぎて残りが少なくなった」、つまり「みんなに人気の品薄商品」ともとらえることができます。

キャッチコピーなどにバンドワゴン効果を働かせる場合のポイントは以下の通りです。

  • 多くの人に支持されていることを表す。「みんなが」、「みんなに」を意識
  • 権威性、限定性、残数などを意識する。
  • 数字を効果的に使う

なお、人は数字による先入観によって冷静に判断ができなくなることがあります。以下の記事はその一例を示したものです。参考までにご一読ください。


4.バンドワゴン効果の反対、アンダードッグ効果とは?

アンダードッグ効果は簡単に説明すると弱い立場のものをつい応援したくなる心理現象です。

バンドワゴン効果とは反対に、弱いスポーツチーム、弱いプロダクト、プロジェクトなどを応援したくなる心理状態がアンダードッグ効果の一例です。

以下にアンダードッグ効果についての記事を載せておきます。こちらもビジネスの場面で使える心理学なので、ぜひ読んでみてください。

5.バンドワゴン効果とスノッブ効果・ヴェブレン効果の関連性

スノッブ効果、ヴェブレン効果は、バンドワゴン効果とともにアメリカの経済学者であるハーベイ・イベンシュタインによって創出された概念です。

①スノッブ効果とは?

簡単に説明すると、「他人が持っているものは持ちたくない」というような心理状態です。

希少品、限定品など特別なものを好む傾向で、バンドワゴンのおよそ正反対の効果を示すものとされています。

②ヴェブレン効果とは?

簡単に説明すると、「価格が高いものに価値を感じる」という心理状態です。

例えば高級ブランド品、三ツ星レストラン、豪華クルーズ旅行などの贅沢を見せびらかしたくなるような心理傾向です。

さて、今回はバンドワゴン効果についての記事でした。

バンドワゴン効果はアンダードッグ効果やスノッブ効果と対になるような心理効果です。また、関連性のあるウィンザー効果やヴェブレン効果。これらはセットで理解をしておくことをおすすめします。

バンドワゴン効果はビジネスなどで応用しやすいものですが、同時に詐欺や誇大広告などで悪用しやすいものでもあります。

自身を守るためにも、理解を深めてください。きっとご自身の人生の礎となるはずです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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