食事恐怖症とは?
会食恐怖症や食物新奇恐怖症との違いは?
そんなあなたの疑問にお答えする3分で読めるショート記事です。さっそく始めます。
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✓本記事のテーマ
【食事恐怖症】嚥下への恐怖と窒息恐怖との違いとは?
✓本記事でわかること
食事恐怖症とは/会食恐怖症や食物新奇恐怖症との違い
1.食事恐怖症とは?
食事恐怖症(Phagophobia)とは、心因性の嚥下障害で、嚥下を恐れる症状です。
嚥下とは、食品などの物質が口から咽頭、食道へと通過することを可能とする動物における一連のプロセスです。
嚥下が失敗し、食品などが気管に入ると、むせ返ったり窒息したりする恐れがあります。
食事恐怖症はDSM-IVでその他の恐怖症に分類され、簡単に説明すると食事を飲み込むことに恐怖を覚える症状です。
このような状態を表す言葉に「Pseudodysphagia」というものもありますが、これは窒息の恐怖(偽性嚥下障害)として食事恐怖症とは明確に区別されています。
食事恐怖症と窒息の恐怖の違いは、食事恐怖症は嚥下そのものへの恐怖、窒息の恐怖は嚥下による窒息への恐怖であることです。
いずれの症状も栄養失調や体重減少につながることがあり、罹患者は液体に近い流動食のような食品を好む傾向があります。
また、嚥下の途中にパニック発作を起こすことがあり、それがかえって窒息を引き起こしてしまうことがあります。
2.会食恐怖症や食物新奇恐怖症との違い
似たような言葉として、会食恐怖症と食物新奇恐怖症というものがあります。大きく異なる症状なので、その違いを以下に記します。
①会食恐怖症
会食恐怖症とは、人前で食事することや誰かと食事すること、外食に対して恐怖する症状です。家族との食事に限って大丈夫の人もいます。
会食恐怖症には社交不安障害や摂食障害などの症状もあります。対人恐怖の類であると考えるとわかりやすいです。
②食物新奇恐怖症
食物新奇恐怖症とは、初めて食べる食品や珍しい食品に恐怖を示す症状です。
食物新奇恐怖症は、好き嫌いや食わず嫌い、偏食の原因となる症状です。
例えば幼少期に初めて食べたニンジンの味が不快で、ニンジンを食べることのみならず、その他の初めて食べる食品に対しても恐怖を示す場合があります。
また、キノコ恐怖症の原因となることもあります。キノコが嫌いな人の中には、キノコの独特なフォルムが食品イメージと結びつかずにキノコを嫌悪するケースがあります。
その他、昆虫食への嫌悪を説明するために近年、多用されることがある恐怖症でもあります。
以上からわかる通り、会食恐怖症や食物新奇恐怖症は、名前が似ているだけで食事恐怖症とはまったく異なる恐怖症であるといえます。
さて、今回は食事恐怖症についてでした。
一般的な恐怖症の治療法についてはこちらをご確認ください。
その他の恐怖症は以下の記事からご確認ください。
今回はここまでです。
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