野菜恐怖症とは?
野菜の何が怖いの?
野菜に恐怖する原因は?
そんなあなたのための記事です。
野菜恐怖症(Lachanophobia、ラカノフォビア)とは、野菜に対する強い恐怖や嫌悪感を指す言葉です。この恐怖症の名前は、ギリシャ語の「lachano」(野菜)と「phobia」(恐怖症)から来ており、野菜に対する不合理な恐怖や不安を表現しています。
野菜恐怖症は珍しい恐怖症で、周囲に理解されない事が多いようです。周囲の反応には以下のようなものがあります。
野菜を食べなくても良いと甘やかされて育ったんでしょ?
なぜ恐怖の対象が野菜なの?なんで野菜?信じられない!
一般的な食べず嫌いと混同して判断されたり、そもそも野菜に恐怖しているという事自体を信じてもらえなかったりします。
しかし当人にとっては深刻で、野菜を見ることで身体症状(発汗や心拍数の増加、息切れ、動悸、目まいなど)やパニック発作が生じることもあります。
そこで本記事では、野菜恐怖症の心理を理解するために、野菜の何が怖いのか、野菜恐怖症の発症原因は何なのかを解説していきます。
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✓恐怖症一覧
✓本記事のテーマ
【野菜恐怖症】なぜ人は野菜に恐怖するのか?【5つの事例】
✓本記事でわかること
野菜恐怖症の5つの事例/野菜恐怖症の克服法
野菜恐怖症の5つの事例と克服法
1.野菜恐怖症の原因
①無理矢理食べさせられた過去
野菜恐怖症の原因ははっきりとわかっていませんが、最も有力な説は幼少期に教育と称して無理矢理野菜を食べさせられた経験です。
その時に叩かれた、怒鳴られた、食べない罰としてペナルティが課せられたなど、何らかの虐待を受けた経験が野菜恐怖症を発症させた事例が確認できています。
②食物新奇恐怖症
特定の食べ物に強い嫌悪を示す症状を、食物新奇恐怖症(FoodNeophobia、フードネオフォビア)といいます。
食物新奇恐怖症は、見慣れない食べ物に対する恐怖です。最も有名なのは、キノコ恐怖症です。キノコの独特なフォルムや色が食品として受け入れられず、キノコを嫌悪するというものです。
食物新奇恐怖症の人が初めて食べる野菜に拒否反応を示した場合、そのまま野菜嫌いや野菜恐怖症に発展する場合があります。実際に、食物新奇恐怖症の3割強が野菜嫌いであるというレポートも確認できています。
③虫を連想
私の知人にキャベツが食べられない人がいますが、理由はキャベツにアオムシが混入している場面を想像するからだそうです。
私も小さい頃、栗が食べられませんでした。山で拾った栗を食べようとしたところ、中に気持ち悪い虫が入っていて、しばらく栗が嫌いになってしまいました。
※農林水産省の分類では栗は果物です
その他、自分が野菜を食べることで虫のエサがなくなって虫が死んでしまうのではないかという罪悪感が、野菜恐怖症の発症原因になっているケースも確認できました。
関連する恐怖症としては、虫恐怖症や不潔恐怖症が挙げられます。
④体内で野菜が寄生する
野菜の種を食べると、体内で野菜が成長して体が蝕まれると考える人がいるそうです。
この心理は、寄生虫妄想に近いものです。寄生虫妄想とは、何らかのものが寄生することに対する恐怖です。
寄生虫妄想の典型症状として、虫が皮膚の上を這う、あるいは皮膚の下に潜り込むと感じるというものがあります。
詳しくは以下の記事でご確認ください。
⑤食べるときの音が苦手
野菜だけではなく果物も苦手な人は、シャキシャキとした触感が苦手な場合があります。
自分の咀嚼音に強い嫌悪感が生じることもあり、音嫌悪症(ミソフォニア)との関連が指摘されています。
2.野菜恐怖症の克服
恐怖症の治療として一般的なのは、曝露療法です。恐怖の対象物に自分をさらし、少しずつ慣れていくという手法です。
欧州ではバーチャリアリティーを駆使した野菜嫌いの克服法が導入されているようです。
いきなり野菜を食べるのには困難が生じるので、写真や映像を見るところからスタートし、比較的平気な野菜から苦手な野菜の摂取へとチャレンジのハードルを上げていきます。
摂取の際には少量から多量へと変化させていき、すりおろしにして他の食品と混ぜて食べることも推奨されます。
以下、野菜嫌いの克服に役立ちそうな書籍を紹介します。すべてAmazonオススメ順で、評価が4を下回るものは除外しています。
一般的な恐怖症の治療法についてはこちらをご確認ください。
その他の恐怖症は以下の記事からご確認ください。
今回はここまでです。
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