火恐怖症とは?
火恐怖症を診断してみたい。
火恐怖症の対処法は?
そんなあなたに向けた記事です。
キャンプファイヤーの炎が怖い、山火事のニュースが怖い……
このように、火に恐怖する人がいます。
ひどい場合は、マッチの炎程度の小さい火にまで恐怖し、中には赤い物から火を連想して恐怖してしまう人までいます。
今回は火恐怖症について、典型的な症状とともに原因や具体的な対処法を紹介しています。
非常に珍しい恐怖症ですが、本記事を読むことでこの恐怖症の特異性含め、火恐怖症の全容が理解できると思います。
✓恐怖症一覧
✓本記事のテーマ
【火恐怖症診断】なぜ人は火が怖いのか?その典型的症状10選【対処法も公開!】
✓本記事でわかること
火恐怖症とは/火恐怖症診断/典型的症状10選/原因/具体的な対処法など
1.火恐怖症とは?
火恐怖症(pyrophobia)とは、火に対して異常に恐怖する症状です。
恐怖の対象は火だけではなく、煙にまで範囲が及ぶ場合もあります。
極端な例だと、物が燃えるにおいから火を連想して恐怖する場合も。
また、山火事のような大規模な火災だけでなく、マッチの小さな火にまで恐怖するなど、恐怖の度合いは人それぞれです。
2.火恐怖症診断と典型的症状10選
以下の症状が出る場合は火恐怖症の可能性が高いです。いくつ当てはまるでしょうか。
①身体的症状が現れる
火を見ると発汗や心拍数の増加、めまいや吐き気などの身体的特徴が現れます。
ひどい場合だとパニックになったり失神したりしてしまいます。
②火を見ると身がすくむ
巨大物恐怖症や海洋恐怖症、宇宙恐怖症など、大きな存在を目の当たりにしたときに現れる症状です。
大きな炎を見たときに、恐怖から身がすくんで動けなくなる場合、火恐怖症の可能性が高いです。
③小さな火でも怖い
大きな火は実際に身に危険が及び恐れがあるため、本能的に誰でも多少は恐怖するものです。
しかし、小さな火にも恐怖してしまう場合は、火恐怖症の可能性が高いです。
④煙や熱源が怖い
直接的な火だけでなく、火を連想させる煙や熱源まで恐怖の対象になる場合があります。
熱源は例えば、コタツ、コンロ、ホットカーペットなどです。
⑤火花や赤い光が怖い
工場で散る火花、花火、ストーブが発する赤い光などにも恐怖する場合があります。
⑥燃える音やにおいが嫌い
物が燃えるパチパチという音、物が燃えたにおいに恐怖する場合があります。
バーベキューや焼き肉、キャンプファイヤーなどは音やにおいがきつく、火恐怖症の人が苦手なことが多いです。
このように、火に付随する音やにおいなどの現象にまで恐怖する場合はかなりの重傷であると言えます。
⑦炎のイラストが怖い
実物では無い物にまで恐怖するのは、恐怖症の典型症状です。
恐怖症の一つの症状として、安全であるとわかっているにも関わらず危険な場面を想像して恐怖してしまうことがあります。
本来、炎のイラストに危険は伴いませんが、このような物も危険の対象と見なしてしまうのです。
⑧赤い物が怖い
赤色恐怖症という恐怖症があります。赤い物全般に恐怖する恐怖症です。
赤色恐怖症の原因の多くは、血を連想するというものですが、中には火を連想して恐怖する人もいます。
特に火を連想しやすい赤い物に、太陽があります。その他、提灯(ちょうちん)、赤信号なども恐怖の対象になる可能性があります。
⑨火事のニュースが怖い
大規模の山火事のニュース、家屋火災のニュース、戦火のニュースなど、火がからむニュースも恐怖の対象です。
⑩消防車が怖い
消防車はダイレクトに火を連想させます。消防車が通るだけで恐怖する人は、火恐怖症の可能性があります。
3.火恐怖症の原因と対処法
①火恐怖症の原因
最も多いのは、火傷をした、ショッキングな家事のニュースを見た、火事に巻き込まれたことがあるなど、過去のトラウマが原因のケースです。
次に考えられる原因として、本能的に火が怖いということです。火はある程度危険が伴うものであり、場合によっては死につながります。
恐怖症には、本能的・遺伝的要素に起因するケースがあります。
②火恐怖症の対処法
まずは火恐怖症の原因を特定することが重要です。恐怖症の人の多くは、直接的な原因を理解していないことが多いです。
考えられる要素を紙などに書き出し、いち早く原因を特定することが対策のスタートになります。カウンセリングを利用するのも一つの手でしょう。
また、火に対する先入観を解消することも重要です。
例えば、ある火を見て過去の火傷を連想してしまった場合、「今見ている火と火傷を引き起こした過去の火は別物」であると考えるとよいでしょう。
安全にさえ気を付ければ、今ある火が危険に及ぶことはほとんどありません。このように、思い込みを解消していくことが重要です。
このような思い込みを解消する方法の典型は、暴露療法と呼ばれる治療法です。
火恐怖症に対する暴露療法の適用に関しては、以下を意識するとよいでしょう。
- イラスト→写真→映像→実物の順に慣れていく。
- 小さい物→大きい物の順に慣れていく。
- 間接的な表現→直接的な表現の順に慣れていく。
3については、いきなり炎を見るのではなく、赤い物→太陽→炎のような順に見ていくということです。
このように、火に対して段階的に慣れていき、都度、「火が必ずしも危険を及ぼすものではない」と認識していくことが重要です。
今回はここまでです。
コメント