死恐怖症とは?
死恐怖症を診断したい!
死恐怖症の特徴や治療法を知りたい。
そんなあなたに向けた記事です。
死恐怖症とは(thanatophobia)、死という観念に恐怖する症状です。
死恐怖症はタナトフォビアといい、タナトはギリシャ神話の死の神タナトスに由来します。フォビアは恐怖症を表す言葉です。
死恐怖症は、誰でも一度は発症するとされています。最初の症状は、初めて死という概念を強く意識した時に現れます。
きっかけは、自分が瀕死の重傷を負った、身近な人が亡くなった、テレビで戦争など死を連想するニュースを見たなど様々です。
私も小さいころ、死に恐怖したことがあります。きっかけは、いつもテレビで見ているタレントの訃報でした。
毎日、「自分も死んだらどうしよう」「死んだらどうなってしまうんだろう」などと、未知の恐怖に怯えたものです。
今回は死恐怖症診断テストとして、死恐怖症の人が感じる恐怖を網羅的に紹介していきます。
あわせて、死恐怖症の人が陥りやすい症状やその対処法をまとめていきます。
なお、似たような概念に死体恐怖症というものがあります。一般的に異なる概念と考えられています。詳しくはこちらをご覧ください。
✓恐怖症一覧
✓本記事のテーマ
【死恐怖症診断テスト】死恐怖症の症状と治療法や克服法の紹介
✓本記事でわかること
死恐怖症診断テスト/この症状には要注意/対処法
死恐怖症診断テストと対処法
1.死恐怖症診断テスト
死恐怖症の人が考えがちのことです。いくつ当てはまるかチェックしてみてください。
- 「どうせ死ぬのに生きている意味があるのか」自問を繰り返す。
- 自分が死んだあと、残された家族のことが心配でならない。
- 自分が死んだあと、存在がなくなることに恐怖する。
- 近い未来、何か起きて死んでしまうのではないかと恐怖する。
- 近しい家族や友人が死ぬことを想像してその状況に恐怖する。
- 年を取ると死が近づいていると考える。
- 病気をすると死が近づいていると考える。
- 寝るときに死を考えすぎてしまって寝られない。
- 映画などで人が死ぬシーンを見ると、自分が同じ状況にならないか心配する。
- 戦争や災害、事故など死が関連しやすいキーワードに恐怖する。
- 暗所、高所、閉所などで、自分に何か起きて死につながるのではないかと心配する。
- 時間の経過を死へのカウントダウンと考える。
- 死神が側にいるように感じる。
- 死を考えると胸が圧迫されるような感覚が生じる。
- 楽しいことがあったときに、死んだらこの楽しみが無くなると考える。
- 死んだ後の世界をやたら考えてしまう。
いくつ当てはまるでしょうか。一つは当てはまったのではないでしょうか。
死恐怖症は誰でも当てはまるので、病気と診断できないとする精神科医も多いそうです。
ただし、半分以上当てはまったら異常な状態といえるので、一度専門家に相談することをおすすめします。
2.このような症状が出たら要注意!
「死」について考えることは誰しもあるもの。しかし、以下のような症状が現れたら注意が必要です。
- 喫煙量・飲酒量が増える。
- ため息・舌打ち・貧乏ゆすりなどの代償行為が増える。
- 死について考える時間が増えて集中力が低下する。
- 不眠傾向
- 食欲不振、あるいは過食
- 鬱状態
- 無気力・無感情
- 息切れ・動悸
- 外出ができない
恐怖を紛らわせるために喫煙量や飲酒量が増える人がいます。
嗜好品は耐性がつくので、摂取すればするほど恐怖を抑える働きが低下していきます。
結果、摂取量がどんどん増えていくことになります。
また、人は欲求不満を感じると何らかの代理行動をすることがあります。典型は、ため息などの代償行為です。
これらの行動が増えているとき、強いストレスを感じているので注意が必要です。
さらに、死について考える時間が多すぎると、集中力の低下や息切れ動悸などの諸症状が現れます。
目を閉じたときに特に死について考えすぎてしまい、不眠になってしまう人もいます。
ひどい場合だと、外出自体が死のリスクを高めると考え、一切外出ができなくなってしまう人もいるそうです。
3.死恐怖症への対処法
まず結論として、自己判断せずに専門家に相談した方がよいです。
恐怖症の対処法として一般的なのは、暴露療法です。
これは、高所恐怖症の治療法でも使われるもので、要は慣れろというものです。
例えば高所恐怖症の治療では、少しずつ高い所に移動していき耐えられる高さを上げていったり、いきなり高い所に移動して耐えられる時間を増やしていったりするなどの方法をとることがあります。
同じように、死についてあえて考えることで死への耐性を少しずつ身に付けていくという方法を取ることがあるそうですが、懐疑的な意見もかなりあります。
死恐怖症は自分の死へ恐怖することがほとんどです。つまり、他人の死や想像上の誰かの死では暴露療法にならないという考えです。
また、考えないようにするという方法も考えられますが、忘れようとするとかえって思い出してしまうことがほとんどです。
このような現象をシロクマ効果といいます。そのメカニズムは以下の記事をお読みください。
その他、死について考える時間を減らすために、趣味に没頭する、スポーツなど体を動かすなども考えられます。
寝るときに死を考えすぎてしまったら、すぐに電気をつけて読書をするなども考えられます。
2ch創設者のヒロユキ氏は「生きることには意味が無い」「死ぬまでの暇つぶし」「意味なんてないから考えるだけ無駄、どれだけ楽しむかを考えるべき」という旨の発言をしています。
このように、「死」について諦めるという態度も必要かもしれません。
今回はここまでです。
以下、死恐怖症の人が抱きがちな恐怖症に関する記事です。興味があるものを読んでみてください。
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